昨日、野村沙知代さんの訃報を受けて
今朝方、沙知代さんの思いを感じて目が覚めました。

沙知代さんとは
2004年、私にとって初の絵本となる
「NORA〜野良犬たちの選択〜」を
東邦出版さんより優亞の名前で
出版させていただいておりました。

私が最後にお逢いしたのは
2011年6月21日だったと思います。
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私は絵本を出版して約三カ月後から上海に
住んでいましたが、本帰国して数年ぶりに
原画の件で沙知代さんにお電話させて
いただいたところ、

また絵本の構想があるの。と、
某都内のホテルのloungeにお呼びいただきました。
娘は初対面でしたが、
とてもお優しくて
交通安全のキーホルダーなどを下さり
娘も喜んでいたのを思い出しました。
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2003年から2004年にかけての打ち合わせでは
何度かご自宅にもお邪魔させていただきましたが、野村監督に美味しそうな夕飯を何品も
手作りされて、
優しくプレートにのせてお出ししていたのを、
監督がお召し上がりになるお姿があったかくて、
私の脳裏に残されています。

お二人は本当に仲良くて
最後まで羨ましい夫婦関係でしたね。

監督と一緒にいる時の沙知代さんが
一番女性らしく、可愛いらしかったです。



2004年
当時はまだ私に娘もおりませんでしたが、
沙知代さんは
母親としての思いを
語って下さいました。

「川に自分の子供と旦那が流されてしまったら、貴女はどっちを助けに行く?
私は、間違いなく息子ですよ!」

そのようなフレーズを、何度もお聞きしていました。

最近は、母親が自分の子供を虐待するニュースばかり、戦後の過酷な時代を乗り越えてきて今の平和があるのに、世の中はおかしくなっている。若い世代に伝えたい。
昔の女性は、必死で子供たちを育ててきた。

沙知代さんの思いがNORAには沢山詰まっています。


オッパイはメロンみたいにもっと大きく!と
ご指示を受けて描いた絵は、
絵本の裏表紙になり
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沙知代さんは
この絵を一番気に入っていて

原画は再会後の2011年でしたが
プレゼントさせていただきました。

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人はみんな見かけに騙されやすい。

自分にとって一番厳しい人程誤解されやすいが、一番大事な事を教えてくれていたりするのよ。

そんなことを伝えたくて、
このシーンが出来ました。

しかし、最初主人公チャンプで
ガミール爺さんの孫は
同じ犬種のはずだと私は思い込みがあり、この白い方の小犬の設定で描いていたのですが、

後々文章が変わり
ガミール爺さんの孫は
雑種になり
後から黄色の雑種の犬
チャンプを作って
描き加えたのでした。



戦後の日本を必死で生き抜いた沙知代さんの
思いを伝えたい。

しかしその伝えたい思いは
うまく
伝えきれなかったことも
沢山あったと思います。

沙知代さんの過去について
昨夜知ったことがあり
今朝になって私なりに
気づいたことが
ふとありました。




最後のシーン
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親子三代
シープドックのガミール爺さんが結婚した
犬種との間に生まれたのが
ロットワイラーのジェイソンで
その息子が黄色の子チャンプ。
という設定に絵を描いてる途中から文章が変更になり
私は当初戸惑いましたが、、、
伝えきれない秘めた思いを遺したんだ。と…



沙知代さんはご自宅でロットワイラーのジェイソンとラブラドールのチャンプを飼っていました。
絵本の完成を待つかのように、
出版前の三月にジェイソンは亡くなりました。


飼い犬が死ぬ時、飼い主に感謝していたら、腹を向けて死ぬのよ。
嫌っていたら、背を向けて死ぬの。

と、教えてくださいました。
それを表したのが、こちらの絵です。
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沙知代さんが我が子のように
目を輝かせて見ていた絵の中の
雑種チャンプ
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沙知代さんのご様子を思いだすと

虚勢を張ってはいましたが
潜在的な意識では
自分の子供たち三人とも
みんな平等に愛していたことを
絵本に遺しておきたかったように
感じたのでした。


27、8歳当時の私は生意気でお節介でしたので
「自分を変える七日間」という本を買って
沙知代さんにプレゼントした時期がありました。

タイトルを見た沙知代さんは
ギロッと私を見て
「あーた、私に変われっていうの?」と
言いながら、本を受け取って下さいました。


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はじめ私は絵の中に、おチ●チ●を
一切描いていませんでしたが、
沙知代さんから
「あーた、なんで絵に、おチ●チ●が無いの?!
大事なのよ!描いてちょうだい!」

「あ、はい!」

と、全てのページで必然なポーズのシーンには
恥ずかしさと悔しさを感じながら
描き加えたのでした。
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つい先日、
絵のモデル地にと気になり、
たまたま2003年に
私が足を運んでいた、表参道の明治神宮に続く道にある大松稲荷神社の前の信号で止まったので
御参りをしていました。
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ふと、当時の出来事を懐かしく思い出していました。


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私が今朝ふと感じたもう一つ、

本当は、歩く図書館である
主人公のガミール爺さんも
沙知代さんの投影であって、
絵本の中のチャンプは沙知代さんご自身の
大切な子供たち👶。


沙知代さんは
悪役を演じることとなった人生を
送られたりもされましたが
とても素敵に、
自分でイメージを膨らませて、
人生を彩り創造して生きてこられた
強い女性であり母親でした。

私も沙知代さんとの出会いから
色々な事を学ばせていただきました。
すべてを含めまして
心より感謝しております。

これからは天の国から
日本人の新たな社会、世界の平和を
未来永劫
応援していてください!!


本当にパワフルだった
沙知代さんの思いと
生き様に感謝します!
ありがとうございました。


心より
ご冥福をお祈りいたします。

野村沙知代さんとの共著

※只今Amazonでは正規品が売れ切れのようですが、
楽天などでもまだお取り扱いがあるようです。

作、絵 そうだ ゆう

千年太郎さんとの共著

涙活絵本

志茂田景樹さんとの共著



ありがとうございました。

魂愛の画家、絵本作家
そうだ ゆう