思春期に傷つけられたひっかかりを抱えて孤独なまま立派なおじさんの年齢になってしまった男性がVRの世界で出会った人物とので交流からちょっとずつ精神的に成長していった物語でした ええドラマでは… 原作はだいぶ違ってその精神的成長を拒否した物語だそうです 原作者さんがドラマとの違いをことこまかにnoteにしたためています ↓↓↓

ドラマ見終わってちょっとほんわりこころが暖かくなったところで軽い気持ちで読みはじめたらあーってなりました 原作というよりは原案ぐらいのレベルに広げまくって新しい結論に行き着いてる たぶん私はドラマがなければこの物語には手を出していない… 要素は原作漫画にあるのですがより広く多くの人に受け入れられるようにマイルドに且つ夢がある未来があるのはドラマのほうだと思います 私は物語の終わりに描かれないその先に夢やら明るさを感じるほうが好きです  

 

…などと思いましたがこのドラマにおいて一番強い感想は「VRおじさんとVRおじいさんは本体を理解してからもよくキスだのハグだのVRの世界でできるなぁ 気持ち悪さはないのだろうか」ということです この部分、原作漫画だとVRでの性行為までほのめかされていて私はそこに「わぁ…」ってなりました また原作マンガのホナミの衣装はもっと過激で露出狂レベルになっているのですがそれはドラマのように穂波さんの操作ミスではなく単純に趣味嗜好になっている このあたり妙に生々しく”男性”を現実的に感じてしまい結果ドン引きしてしまいました ドラマの直樹と穂波は微笑ましくて清潔感のある中高年男性だけど現実にVR楽しんでいる中高年男性だったらむしろ原作漫画の直樹と穂波のほうが正しい姿な気がします ドラマのほうがそういう意味ではずっとファンタジーなんだなと思いました そして原作者さんの関連インタビューを読んでいたら黎明期のVRだと参加者の多くが男性であり、それゆえ使用キャラクターが女性であっても本体はほぼほぼ男性、且つ黎明期のおもちゃゆえに結構なお金がかかるのでそこそこ稼げる年齢でもあるというのが参加者同士わかっているみたいな話がありました そこまでわかっててセクシャルなバーチャル行為楽しめるのってなんなん… そしてそういう背景を理解した途端、VR内のホナミに会えないといわれたあとのナオキがクラッキングみたいな違反行為で穂波の個人情報を得るというエピソードが俄然気味の悪い現実的なストーカー行為に見えてしまい穏やかな気持でドラマを見られなくなりました 原作者さんの話ではナオキの個人情報ハッキングについてはそのやり方をVR内の広まってる裏技的に表現しようと思ったみたいなこと言ってるんですが、裏技で他人の個人情報奪えるVRなんて怖くてしかたないんだが…サービス終了して当然だろと真顔になってしまいました  …そんなわけでフィクションにへんなリアリティを見始めたらだめよね、というお話でした

 

 

野間口徹さんは初の主演ドラマだったそうですがNHKのドラマ番宣にでていたときにだいぶ”主演”にストレスを感じているようでした もうやりたくないって ドラマ制作側のメインたる方に野間口さんのご友人がいて彼からオファーが来たのを「軽い気持ちで受けたら主演だった騙された」そうです このインタビューに限らず話を聞いてると野間口さんは結構ああでこうでだからこういう所作になるよねみたいにきっちり組み立てて演技されるかたみたいなのでそりゃ主演はったら疲れるよなと思います 単純に主演は時間が長いし またVRゴーグル装着時は真っ暗の視界になるそうなのでそこで演技するのは「気づいたら誰もいなくなってるんじゃないか 騙されてるんじゃないか」などと思って不安になるそうです なので野間口さんがVRゴーグルつけてるドアップのシーンになると私はその話をつい思い出してしまいせっかくの野間口さんの演技やらセリフが全然入ってきませんでした ああ今野間口さんは不安のなか演技されてるのね、などと邪念が  それはさておきドアップの演技でも口元だけで表現するって難しいだろうなぁと思ったのですが演じられた野間口さん御本人はオンエアを見てどういう感想を抱いたのか知りたいです 後日談がいろいろありましたが野間口さん坂東彌十郎さんのすてきおじさん俳優のドラマとても楽しんだ2ヶ月でした 次の夜ドラも同じように楽しめたらいいな

 

ドラマの総集編動画もいいですね