朝ドラネタバレ 誰かをモデルにしたフィクション | きくえのざれごと

きくえのざれごと

芸能事務所との契約形態とか経営資本とか知財管理とか、従来のワンフーからしたら”そんなの知ったこっちゃねぇ”だった領域だと思うんだ 何だこの某事務所に限った風潮は

朝ドラ「虎に翼」を見ています このドラマのモデルとなった三淵嘉子さんに関するネットニュースをついつい見てしまうのですがそれを読むとだいぶドラマとは人物像が違っています なので「はたしてこれはどうなんだろう 名前も違うしフィクションなんだから史実と違うのは当たり前 とはいえこの人がモデルですってさんざん触れ回っていたらドラマで描かれた虚像のまま信じてしまうのではないか それは本当にいいことなのか」などとと思ってしまいました それこそ『はて?』なのよと それは寅子にかぎったことではなくて花岡もモデルとされる人がいるんだけど学生時代の三淵さんとの恋愛模様的な史実はなくてそのへんの人物像は朝ドラだけの創作です 故にこのあと描かれるであろうモデルの方の衝撃的な史実の部分だけドラマで使われることについて抵抗感を覚えている視聴者もすでにいるようです エンタメとして”消費”してる感じになるからかな… 実在の人物を扱うって難しいよねと思いました そうそう三淵嘉子さんの結婚についてですが弟の証言では~っていうコラムは2種類あって14歳違いの4番目の末弟武藤泰夫さんの話は↓↓↓

当時、姉は弁護士になったから、嫁の行き先がないと親父やお袋が心配したのです。そこで親父が「お前誰か好きな人いるのかい」、と聞いたら姉が「和田さん(芳夫)がいい」と言ったのです。芳夫さんはその頃にはもう就職していましたから、家を出て独立していました。武藤家にはたまに遊びに来るくらいで、付き合っていたわけでもないそうです。姉から意外な名前が出たことに親父もお袋も驚きました。というのは、芳夫さんは書生の中でも一番おとなしくて静かだったからです。活発な姉とは正反対でした。それから東洋モスリンに勤めていた時は、肺を悪くして一年くらい療養していた時期があったようです。姉から話を聞いた親父は、芳夫さんのところに行って「娘があなたのことを気に入っている。どうだ」と頼んだのだそうです。それで交際が始まりました。芳夫さんは、それはそれはいい人でしたよ。まじめでおとなしくて、でも言うことはしっかり言いました。姉が尻に敷くような関係ではなく、仲のよい夫婦でした。

 

であらまぁ嘉子さんおかわいらしいロマンチックね

なんですが7歳違いの2番目の弟武藤輝彦さんの話では

『追想のひと三淵嘉子』のなかで、嘉子の実弟・武藤輝彦が結婚の経緯についてこのように語っている。
和田芳夫は嘉子の父・武藤貞雄が中学校時代から仲良くしていた友人の親戚だった。武藤家では郷里・丸亀から上京してきた若者を住まわせて世話していたのだが、彼もその中のひとり。苦学して明治大学夜間部を卒業し、貞雄が関係する会社に就職した後も武藤家に住みつづけていたという。長く同じ屋根の下で暮らしていただけに、ふたりは昔から気心の知れた仲ではある。しかし、手近なところで妥協したというわけではない。芳夫は努力家で優しい性格であり、貞雄やノブからは好人物として気に入られていたようだ。以前から花婿候補として目をつけていたフシもある。花婿の最有力候補として温存し、嘉子がその気になるのを待っていたのかもしれない。
恋愛結婚なのか、親や周囲から結婚を勧められた見合い結婚に近いものだったのか。輝彦の証言だけでは、そのあたりははっきりしない。
しかし、何事も民主的に本人の意思を尊重するのが武藤家の家風。嘉子が望んだ結婚相手だったことは間違いない。芳夫のほうはどうだったか、彼が嘉子のことを異性としてどう思っていたのか?それに関する資料は見つからない。寡黙で思慮深く、慎重に判断する性格だったといわれる。「気が弱そう」といった印象を抱く人もいたようだ。嘉子とは真逆のタイプ。欠点を補いあう良い組み合わせには思える。お互い自分にないものをもつ相手に惹かれあう。そういった感じだったろうか?

おなじきょうだいでもで姉ちゃんの結婚やらお相手についてだいぶ見え方違いやしないか…(しかも2記事ともプレジデントオンラインが出典っていう) とはいえ姉の結婚当時20代成人男子と10代半ばの少年とは見え方も違うのかもしれない 姉との会話の距離も違うかもしれない  

 

比較すると末弟の泰夫さんは嘉子さんを一家の大黒柱として絶対的な信頼があって14歳と年齢差も大きいからおっかさん的な存在として思っている だけど2番目の弟輝彦さんは何でもできちゃう喜子さんに対するある意味やっかみみたいな気持ちがあるような気がしました 末弟ヤスオさんによると家庭内絶対権力者は両親でもなく長男さんだったらしい ので長男さんがいなくなったとき家庭内で剛腕振るうのが長女の嘉子さんだったから次男のテルヒコさんには複雑な気持ちがあったのではなかろうかと 

 

そして当時法律家の女性が結婚から縁遠かったかどうかもたいがい怪しい NHKが裏話的にステラネットに書いてる

この記事に書いてある嘉子さんは寅子よりだいぶ精神的余裕がある人に見える 実際には学業成績も総代になっちゃうくらいの男子生徒を凌駕するほどの圧倒的存在だったそうなので(ドラマでは1番になれなかった2番だったってひきずるようなキャラにされてる)史実のほうがスーパースターな気がします 今に例えるなら大谷翔平をモデルに野球ドラマをそのままで作ると出来過ぎで視聴者が感動できなくなっちゃうからちょっと人間味をもたせるエピソードに改変する感じでしょうか

 

そんなわけでモデルがあるフィクションドラマに史実ベースではて?はて?言うのは無粋なのは確かなんですが言われている話も神の視点ではないのでどこまで本当なのっていうのがいつもあります そして100年程度昔の人を扱うとあまりに最近で、同時期に生きてた人からの生の声が色々残り過ぎていて物語の主人公として”情緒的に持ち上げる”には歪みが逆に生じてしまうように思います 人生100年時代と言われている現代なら200年とか300年以上前の話にしないと 本当に実在した?って疑われるくらい昔の人物ならモデルにしても歪みは目立たないのかもと思いました