30年ぶりのダンヒル | ウルトラのちち=Bar Socket 店長

ウルトラのちち=Bar Socket 店長

大阪市生野区コリアンタウン近く
Bar Socket 店長の日記

2012/12/27

高校卒業後に私は浪人していて、
天王寺の夕陽丘予備校に通っていました。
その予備校のすぐそばに「Bee」という喫茶店があり、
毎日、毎日、毎日入りびたっていました。

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その喫茶店の常連さん達が凄く個性的で、ある日、
常連さんが見慣れぬ茶色のライターを出しました。
とてもシンプルで、カッコいいと思って聞いてみると、
戦争中に士官クラスの人に配ったライターだとの事でした。
見せてもらうと、裏には「 dunhill 」の文字がありました。
当時ジッポーしか持っておらず、とても欲しかったのですが、
そこは流石にダンヒルです。高くて買えなかった。

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月日は流れ、30年以上が経ちました。つい先日
あの時の常連さんが初めてSocketに来てくれました。
ゆっくり時間をかけて、楽しい、懐かしい話をしました。
帰り際に「このライター良かったら。」と常連さんが言って
塗装の剥げたライターをくれたんです。良く見るとそれは、
あの時の30年前の茶色のダンヒルそのものでした。

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30年ぶりに再会したあの時のダンヒルは、
塗装がハゲ剥げだったけれど、凄い存在感です。
常連さんを見送った後、私はダンヒルのライターを
思い出と共にポケットに仕舞いました。
(グレーのオリジナルは自分で買っていたもの)