CSR(企業の社会的責任)を自分の言葉で語る | 会社人よ、社会人になろう!

CSR(企業の社会的責任)を自分の言葉で語る

ブログ訪問ありがとうございます。
ソーシャルデザイナーの鷹野秀征です。


9/3日本経済新聞夕刊1面に、
「企業の社会的責任 明確化」と題して、
ISO26000(SR規格)11月発行の記事が出ました。


長年の議論を経て、ようやく国際規格にまとまったものです。



そこで、今日のテーマは、
会社人が”社会人”になる3×1の方法
1(2)仕事のやりかたを社会化(CSR化)する、です。


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CSRとは何ですか?


このシンプルな質問にみなさんはどう答えますか?
一言でズバッと答えられる人は多くありません。


「CSRとは、企業の社会的責任のこと」はNGです(笑)。


社会貢献活動や法令順守・コンプライアンス、環境対応は
CSRの一部ですが、全てではありません。


参考:企業の社会的責任[CSR]の基本がよくわかる本(共著)



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本質をしっかり理解するには、
自分の言葉に置き換えて、人に語るのが早道です。


それもできるだけシンプルにそぎ落として。


そこで、入門者向けCSR研修の最後には、
必ずこのワークを入れています。



■ CSRとは何ですか?


少し考えてみてください。









時代の背景や、企業が与える影響、社会課題、欧米のCSRの考え方、
CSR先進事例、CSR推進のポイントなどを十分学んだ後、
過去の受講者は、素晴らしい「自分の言葉」で語っています。



「CSRとは、みんながハッピーになること」(20代女性)


「CSRとは、お天道様に恥ずかしくないこと」(50代男性)


「CSRとは、明るい未来をみんなで協力して創ること」(20代男性)


「CSRとは、一人ひとりが自分の良心に素直になること」(30代女性)


「CSRとは、自然の恵みを大切にし、人の幸せを考えること」(40代男性)




みなさんの「心」に響く言葉はありますか?


これを企業活動を通じて実践していけば、CSRになります。



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ちなみに、CSRの定義はようやく国際規格ISO26000(2010年11月発行予定)で、
統一見解が示されます。


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■ 社会的責任 (注:企業だけでなくあらゆる組織に適用される定義)


組織の決定及び活動が、社会及び環境に及ぼす影響に対して、
次のような透明かつ倫理的な行動を通じて組織が担う責任:


― 健康及び社会の繁栄を含む持続可能な開発への貢献
― ステークホルダーの期待への配慮
― 関連法令の順守及び国際行動規範の尊重
― 組織全体に取り入れられ,組織の関係の中で実践される行動


参考1 活動は製品,サービス及びプロセスを含む。
参考2 関係とは組織の影響力の範囲内の活動を指す。


*ISO26000(組織の社会的責任規格)ドラフト(2009年仮訳版)より
http://iso26000.jsa.or.jp/_files/doc/2009/iso26000disjr2.pdf
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いかがでしょうか。


ちょっとすんなり理解しにくいですよね。。。


それに比べて、上記受講者の言葉はシンプルですが、
どれも本質を外さず見事に的を得ています。


欧州では「Licence to Operate(操業の許可)」という言葉も使われます。


CSRは大事だと言われますが、
是非、思想・哲学を理解し、その大事さを自分の言葉で語りましょう。


自らの社会センスを高めれば、仕事のやり方を変えていけます。



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関連リンク
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■企業の社会的責任[CSR]の基本がよくわかる本(共著:鷹野)
http://www.chukei.co.jp/cgi-bin/books/detail.rb?o_id=3283
■創コンサルティング 創CSR研修シリーズ(プログラム開発・講師:鷹野)
http://www.sotech.co.jp/management/04.html
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2010年9月5日(日) @自宅オフィス