前回記事にした「にっぽんのメロディー」 の名物パーソナリティー中西龍さんに関する新聞記事をみつけましたので記します。
質問に対する回答に、中西龍さんのお人柄がしみじみと感じられ、とても興味深い内容です。
1979年4月12日朝日新聞朝刊ラテ欄より。
<担当番組>
NHKラジオ① 月・水・金曜夜7時15分ー7時25分
「にっぽんのメロディー」
<プロフィール>
ふたご座。東京出身。明治学院大学英文科卒。
身長1メートル68、体重53キロ。
<近況と自己PR>
ファンレターが一日平均三十通届く
<熱中していること>
文章をつづること
<ストレス解消法またはヒマなとき>
読書、雑文書き。服飾の洋品店をのぞく
<特技>
調理、台所仕事いっさい
<感銘を受けた本>
誰袖草(中里恒子)
<話題や情報の収集法>
読書から
<好きなことば または食べもの>
「茫々哀燐、雑事茫々」
「すべて言葉はしみじみというべし」 (良寛)
<忘れ得ぬ失敗談>
なし
このQ&Aの記事が新聞に載ったのは4月ですから、その頃「にっぽんのメロディー」の番組が放送されたのは、
野球中継放送の無い「月・水・金曜」ということなんですね。
この回答全体を通してみると、文章を読んだり書いたりすることが随分お好きだったことがわかります。
「ストレス解消法またはヒマなとき」にすることが、”服飾の洋品店をのぞく”だから、おしゃれな方だったようですね。
「特技」が”調理”というのはいいですね。
しかも”調理”だけでなく”台所仕事いっさい”とありますから、人が嫌がりがちな後片付けや台所掃除なんかも得意だったということでしょうか。
「好きなことば」で、
”すべて言葉はしみじみというべし”というのが素晴らしい。
「にっぽんのメロディー」を初めとする中西龍さんの名調子の原点はこの良寛さんの言葉にあったんですね。