六月になりましたね。
ジューン・ブライドなどと晴れがましいイメージも広まってもう随分経つようですが、そうは言ってもやはりここは日本。
六月にはどうしても「梅雨」のイメージがつきまといます。
「カラ梅雨」と呼ばれる年を除いては毎日のように雨が降る「梅雨」の時期。
雨が降ると”天気が悪い”などといってイメージが良くないこの「梅雨」ですが、
どうせ降る雨なのだったら、
”雨の情緒を楽しんでしまえ/味わってみよう”
そんな心持ちでこの時期過ごしてみたい、そう思っています。
入梅した地域、入梅はまだこれからの地域、いろいろでしょうけれども、
まずこの曲なんぞはいかがでしょうか?
小椋桂さんの「六月の雨」。
1971年6月発売の曲。
作詞・作曲:小椋桂さん。
しとしとと降る雨のように、心に染み入っていく印象の曲。
詩が、これまたいいんですね。
♪六月の雨には 六月の花咲く
♪花の姿は変わるけれど・・・
心は変わらないことを信じて、幾春秋ふたりでいたい・・・
なんて、ロマンチックですね
♪そよ風は見えない 幸せは見えない
♪愛の姿は見えないけれど・・・
すがた形は見えないけれども何か確かなものを信じて、
幾春秋ふたりでいたい・・・
例え見えなくても大切なものは確かに存在していて未来永劫変わらないものだ、そんな想いを託したこの歌には心が打たれます。
忘れてしまった、あるいは失くしてしまった大切なものを気づかせてくれるようなこの曲です。
六月の雨の時期に咲く花。
紫陽花。
くちなし。
今月末にはむくげの花も咲きますね。
もちろん晴れた日にもその姿を楽しむことができるのですが、
雨の中の潤んだ空気感が似合うような、
そんな印象を持っています。
六月の花に限ったことではありませんが、花の見頃の時期はほんのごく短い期間に過ぎず、
あっと言う間に盛りを過ぎて朽ちていきますね。
小野小町の歌。
”花の色は移りにけりないたづらに
我が身世にふるながめせし間に”
林芙美子さんの「浮雲」から。
”花の命は短くて苦しきことのみ多かりき”
花そのものは短い生涯を終えてしまいますが、
大切にしていれば次の年の同じ時期にはまた美しい花をさかせてくれる。
そんなことに、この「六月の雨」を重ね合わせて聴いている今日この頃です。
試聴はこちら
でできそうですよ。
今回から始まったこのシリーズ、あと9曲。
では、バッハッハーイ!