惜雪。
立春を過ぎたこの時期、ちょうどいいタイミング、なんて思ったりしています。
でもこの曲、ご存じの方はどれぐらいいらっしゃるのでしょうか。
1977年11月から翌78年2月まで放映された「新からくり人」の主題歌。
作詞:喜多條忠さん、作曲:平尾昌晃さん。
このシリーズの歴代の主題歌はどれこれも、ドラマのクライマックスで使われる劇伴にアレンジされて、作品と主題歌が密接に結びついて記憶されていることが多いと思います。
ただしこの「惜雪」が主題歌となった「新からくり人」では、クライマックスの劇伴は「仕掛人」の曲が使われて、エンディングでみずきあいさんの歌が流れるのみ。
また「新からくり人」も全13回と、短い話数だったため、テレビで主題歌が流れる機会も当然ながら少ないわけですね。
さらに、この「新からくり人」は、「中村主水モノ」に比べると再放送の機会は随分少なかった・・・。
ということで、人気シリーズの主題歌でありながらこの「惜雪」は、人の耳に触れる機会が随分少ない曲だった、と言えるようです。
私自身、サウンドトラック大全集のCDを買って聴くまでは、この「惜雪」は全く聴いたことがありませんでした。
とてもレアな匂いのするこの曲。
初めて聴いた時は随分ワクワクした覚えがあります。
実際に聴いてみたら。
全編に哀感が漂っていてなかなか良かったですよ。
派手さは全く無く、どちらかと言えば、ひっそりと歌い継がれる、聴き継がれるような、そんな曲のように思いました。
喜多條忠さんの詩が哀感あふれる曲にまた合っているのですね。
後に「新からくり人」の作品をDVDで観て、エンディングに流れるこの「惜雪」を聴きましたが、実に味わいがありました。
もう、胸キューーーンでした☆
人に知られていない(と思われる)曲だけに、逆に何か、思い入れの度合いが強くなっているような気がしています。
もしなにかの機会に、このみずきあいさんの「惜雪」を聴く機会があれば、しみじみと曲の世界に浸ってみてはいかがでしょうか。
◆シリーズ「仕掛人~仕事人」主題歌/挿入歌