今回は「懐メロ」と予告しての記事投稿。
ひょっとして今回はご覧になる方は一人もいらっしゃらないのかな、と思ったりしています。
前に灰田勝彦 さんや岡本敦郎 さんの「懐メロ」記事を投稿したことがありましたが、その時は予告はしていませんでしたから。
まあ、もともと自分ひとりが楽しむことができればいいや、と思って始めたブログですから、ある意味「原点に戻った」、といってもいいかも知れません。
好きな曲を記事にする。
それがたまたま今回は「懐メロ」だったということで。
作詞:サトウハチローさん、作曲:古関裕而さん。
1947年の曲。
当時東京は、~というよりも日本全体がといった方がよさそうですが~、戦後の復興のまだまだほんの入り口。
名匠と言われた映画監督のこの当時の作品を観ると、人々はその日の暮らしのことで精一杯という感じですが、実際もそうだったのでしょう。
ウィキペディアさんで調べたら、この「夢淡き東京」は「音楽五人男」という映画の主題歌だったそうです。
先行きもよく見えない中、人々は例えばこの映画や歌に励まされたことでしょうね。
詩・曲ともに全編に悲哀が漂っていますが、明朗な藤山一郎さんの歌声に、そして詩・曲の端々にほの見える希望の如き光。
まさに「夢淡き東京」。
サトウハチローさんの詩も味わい深いですが、古関裕而さんの曲がなかなか素晴らしい。
この曲を初めて聴いたのは、前に記事にしたNHKラジオ第一放送の番組「昭和歌謡大全集」 。
「懐メロ」については、お子様の頃から祖父母や両親と一緒に「思い出のメロディー」をはじめとした「懐メロ番組」を観ていましたから、抵抗無く、というよりも、どちらかと言えば興味をもって接していました。
その後1980年にさしかかる頃にリアルタイムの音楽に馴染めなくなっていた時に出逢ったのが、先に触れた懐メロ番組の「昭和歌謡大全集」。
あらためて懐メロ番組をじっくり聴いてみると却って新鮮で毎週、毎週楽しみにその番組を聴いていました。
今となってはちょっと明瞭でないのですが、ある日古関裕而さんの特集をしていた記憶があります。
古関裕而さんといえばそれまで私にとっては、「オールスター家族対抗歌合戦」 の審査委員長という印象があったのですが、
初めは「ただのお爺さん」ぐらいにしか思っていませんでした。
でも、この「昭和歌謡大全集」の番組を通じてその作品のいくつかに触れる毎にその偉大な存在を理解できるようなりました。
「さすがは審査委員長」
とつくづく思ったものです。
「長崎の鐘」とともにこの「夢淡き東京」は双璧ではないかと思ったりしています。
藤山一郎さんの東京ソングは「東京ラプソディー」が有名で、もちろんその景気の良さはまたスカッとするものがあるのですが、それは戦前のどこか気分の高揚感が現れているのに対し、この「夢淡き東京」の方は悲哀と希望が絶妙なバランスで配合されているようで、私好みの曲です。
本当はまだまだ触れてみたいことがあるのですが、今回はこのあたりで。
視聴はこちら
でできるようですよ。
9’s Club ただいま投票期間中(あと3曲)。
次回から3曲はアイドル系の歌謡曲。
私にとっての「アイドル」とはこのあたりの曲が中心です。
ではでは。
◆夢