1980年6月発売の曲。
作詞:三浦徳子さん、作曲:馬飼野康二さん。
河合奈保子さんのデビュー曲。
大きな森の中にある、誰も知らない私のお家。
そこは幸せの隠れ家、あるいはユートピア。
あなたをそっとお招きしましょう、という感じでしょうか。
この「大きな森の小さなお家」はものの例えですね。
説明するのはヤボのように思われますのでこの辺で。
この曲のタイトルはおそらくNHKで放映されていた人気ドラマ「大草原の小さな家」からインスパイアされたものだと思っていますが、さてどうでしょうか。
誰も見たこと ナイーナイ ナーイナイ
この終わりの方のナーイナイ、の歌い方が、「元気ハツラツ」という感じで、彼女の特徴がよく出ていると思っています。
「けんかをやめて」などのしっとり系でもいい曲がありますが、やはり河合奈保子さんといえば、元気いっぱい、いつも一生懸命、という印象を強く持っています。
1970年代の後半は全体として新勢力のアイドルが苦戦して、「もはやアイドルの時代は終わった」という論調も出てきたほどでしたが、こうした流れを変えたのがアイドルから国民的大スターになっていた山口百恵さんの引退表明。
百恵さんの表明に多くの方がその引退を惜しんでいましたが、そこに芸能マスコミが目をつけて、有望な新人に目をつけるや「ポスト百恵」と大々的に取り上げて、これで俄にアイドル戦線に活況が見られました。
この1980年デビューは、河合奈保子さんのほか、松田聖子さんや、柏原よしえさん、甲斐智恵美さん、比企理恵さん、岩崎良美さん、浜田朱里さん、三原順子さん、鹿取洋子さん、中山圭子さんなどの名前が見られます。
不思議なことに、「ポスト百恵」の女性アイドルだけではなく、「たのきん」人気も急上昇で、この年デビューの田原俊彦さんも大変な人気ぶりでした。
偶然かも知れませんが、山口百恵さん引退という一つの大きな潮目が変わる頃に、それまで「アイドル」を持っていなかった新しい世代の方が、1980年にデビューした「アイドル」をこぞって支持したということなのかな、などと思ったりしています。
河合奈保子さんがデビューするきっかけになったのは、西城秀樹さんの妹のオーディションで優勝したことでしたね。
秀樹さんとハウスバーモントカレーのCMにも出ていたような。
石川秀美さんは、このオーディションの後輩でした。
河合奈保子さんは譜面もスラスラ読めたといいますから、音楽の素養もバッチリだった、ということのようですね。
私は1980年代に入ると、流行の音楽を聴かなくなっていったのですが、今思いなおすと、女性アイドルの曲だけはそこそこ聴いていたようです。
ちょっと照れくさいのですが。
いや、かなり照れくさいですね。
河合奈保子さんの八重歯がひときわチャーミングな、レコードジャケットを大放出
ちょっとピンボケ気味ですが、雰囲気だけでもお楽しみください。