”アンタあの娘の何んなのさ”


絵文字港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ


1975年4月発売の曲。78万枚を超える売り上げという大ヒット。
作詞:阿木燿子さん、作曲:宇崎竜童さん。


1975年は、まさにこの曲が席捲した年だったかも知れません。


記事冒頭の決めゼリフがいたるところで聞かれましたね。


絵文字チャラララララ チャラララララ~

という淡々とそして抑制されたエレキの演奏に歌ではない「語り」で構成されたこの曲。


乾いた感じのこのエレキの演奏が、斜に構えたような少し前に流行った言葉をつかうと”チョイワル”な感じのセリフの言い回しに合っていて、これが人気の一因だったような気がしています。

”チョイワル”はある周期で流行するのでしょうか。


港、港の盛り場を訪ね歩いて「ヨーコ」の足取りを追うといったストーリーの進行。

それぞれの店で最後に聞かれるのは
”アンタあの娘の何んなのさ”。


この決めゼリフに続くのがこの曲の唯一といっていい歌の部分。


絵文字港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ


畳み掛けるような「ヨコ」・「ヨコ」・「ヨコ」の三段重ねに力強さを感じます。


お子さまたちの間では、最後のセリフ”アンタあの娘に惚れてるね”も同じように流行りましたね。
異性に対して敏感になってくるお年頃では、人をからかうには、この”アンタあの娘に惚れてるね”のフレーズが有効だったりしました。


三日月三日月三日月三日月三日月


さて、ダウン・タウン・ブギウギ・バンドはデビューしてからしばらくの間は”(自称)どん底”にいたのですが、この年に発売した「スモーキン’ブギ」とこの「カッコマン・ブギ/港のヨーコ・ヨコハマ・ヨコスカ」の一連のヒットで注目を浴び、過去の作品まで遡って聴かれるようになったと、きいています。


ご本人たちは、この曲が「スモーキン’ブギ」(50万枚の売り上げ)を超えるヒットになったことについては意外だったようですね。この趣旨のコメントを随分前に雑誌か新聞の記事で目にしたことがあります。


またこの曲のヒットでこの年の紅白歌合戦にも初出場を果たすのですが、それに対して「去年の今ごろは米軍キャンプで演奏していた」という内容のコメントをしていました。
これは新聞記事として残っているので、別途記事として投稿します。


三日月三日月三日月三日月三日月


さて、この曲のヒットに続けと、同じようなスタイルの「賣物ブギ/商品には手を出すな」をリリースしますが、これが期待されたほどヒットせず、「港のヨーコ~」との比較でいけば、大幅に失速したような印象があって、「GSのようにしぼんでいくのか」という声もありました。


実際にはどうだったのか。

それはおいおい別の記事で触れることにします。