懐かしいチョコレートの広告記事をみつけましたので、ご参考までに転載します。
1975年11月15日夕刊の広告記事。
===以下、新聞広告記事===
《新発売》
・グリコのミルクチョコ
セシルをどうぞ!
セシルは…世界中のカカオ豆からおいしい
ものだけをえらんでとくべつに
ブレンドしました。
香ばしさがちがいます。
セシルは…ひと粒、ひと粒を金紙でていねいに
包みました。
”おひとつどうぞ”って、
お友だちにすすめて下さい。
★カカオが香ばしい …セミスィート
★まろやかなとけあじ…ミルク
120円
グリコセシルチョコレート
江崎グリコ株式会社
===以上、新聞広告記事===
山口百恵さんと三浦友和さんの写真入りの広告記事。
テレビのCMも人気がありましたね。
山口百恵さんの歌。
記憶が悪く、歌詞については少し自信がないのですがこんなだったでしょうか。
セシル セシル 私のセシル
セシル セシル あなたにセシル
「私の」と「あなたに」は順番が逆だったかも知れません。
セシルチョコレート。
セシルはアルファベットで書くと「CECIL」でした、確か。
グリコのチョコレートの看板商品は「グリコアーモンドチョコレート」(森田健作さんのCMソング)でしたが、このセシルチョコレートはその”妹分”という印象でした。
大まかに申しますと、セシルチョコレートはアーモンドチョコレートからアーモンドを抜いたもの、という感じでした。
実際には味つけが微妙に違ったのかも知れません。
それではアーモンドチョコレートの方がブランド力が高かったのか、というとそう単純ではなく、少なくとも私の周りでは、山口百恵さんがCM出演している、ということでセシルチョコレートは随分人気がありました。
このセシルチョコレートが発売されていた当時、私のクラスではこのセシルチョコレートの空き箱をペンケース代わりに使用するというのがちょっとしたブームになりました。
空き箱の両端を持って左右に引くと箱が開くというつくりで、従来のペンケースが蓋をはめたりはずしたりというものが多かっただけに、この空き箱を利用したスライド式の開閉ペンケースはちょっとオシャレな感じがしたものです。
この空き箱をそのまま使う人もいましたが、たいていは千代紙や銀紙で装飾して、各々オリジナルのペンケースに仕立て上げていました。
紙を上から貼ることで、強度を上げることにもなったのですね。
この手作り感が楽しく、また、出来た後も皆でワイワイ披露しあうのが楽しくもありました。
そのうち、先生にも知れることになって、お叱りを受けるのかと覚悟しましたが、いわゆる「廃物利用」になるということもあって、大目に見ていただきました。
当時はまだ石油ショックの影をひきずっていて、モノを大切にしましょう、という空気が強く残っていましたから、先生も配慮してくださったのでしょう。
可処分所得が低い上に、景気が悪い割には物価が高かった当時、このようにして比較的安価でいくつもの「品揃え」ができるというのは魅力でした。
さて、セシルチョコレートの当時の販売価格は「120円」。
今の貨幣価値では極めて安い値段ですが、当時の私には、百円をこえるお菓子は高級品であり、その意味でセシルチョコレートは高級おやつでした。
数十年たって、多少可処分所得が増えていざセシルチョコレートを買おうと思っても、今や販売していないというこの悲哀。
少しお値段が張ってもいいから、復刻版を出してくれないかな、とひそかに期待しています。
叶わない願いでしょうか。