プチシリーズ「卒業」第七弾はこの曲です。
1971年8月発売のアルバム「卒業」に収められている曲。
シングルカットされたかどうかが、充分調べられていません。
どうかお許しください。
作詞:能吉利人さん、作曲:長谷川きよしさん。
この曲の「卒業」とは、「大人になる」ということのようですね。
私がこの曲に出会ったのは、偶然のことでした。
長谷川きよしさんの「黒の舟歌」や「別れのサンバ」、そして加藤登紀子さんと一緒に歌っている「灰色の瞳」が好きでした。(今でもそうです)
当時中古レコード屋さんに出かけては、お宝レコードを見つけては買う、ということを密かな楽しみにしていました。
(聴きたい歌は、たいてい絶版になっていた、という背景があります)
そこでお店で偶然、「黒の舟歌」「別れのサンバ」「灰色の瞳」が入っている4曲入りのレコードを見つけたのです。
残りの一曲が「卒業」。
そのレコードを買いました。
まだこの時点では「卒業」はあくまでも、付録のような扱い。
好きな三曲を堪能した後に聴いてみたこの「卒業」。
思いもよらないほどいい曲でした。
ひょっとしたら、先の三曲よりも好きになったのかもしれません。
この曲はあるメッセージを伝えるものですが、詩情豊かな曲と印象的な言葉で、やわらかに包んでいます。
さようなら 女の子
「大人になる」ために女の子に別れを告げなければなりません。
その女の子は
キスのうまい 女の子
きれいな胸の 女の子
涙の好きな 女の子
ふたりで眠っているうちに
花屋をさがしているうちに
アルバムめくっているうちに
春はどこかにいっちゃった
ふたたび、春はめぐって来なかったのでしょうか。
先日、長谷川きよしさんの特集番組が放送されていて、この「卒業」が聴けるかも知れない、と、密かに期待していたのですが、残念ながら聴くことはできませんでした。
レコードは今聴くことができない状態ですが、テープにダビングしていますので、そちらで楽しんでみよう、と思っています。
◆卒業