今月ついに満を持して発売されたガンダムユニコーン第4巻DVD。今回のストーリーは福井晴敏氏の小説でいう第6巻と7巻の部分。


藤吉郎の夢いっぱい
この第4巻DVDの特徴は、小説の内容を大きく変えてしまっている点である。全6巻でDVDをまとめあげると言うのだから仕方ないことだろう。小説第6巻にある「ダカールの戦い」は大幅にカットされ、小説第7巻の「トリントン基地の戦い」がメインになっている。


小説のダカール編で登場したロニは今回のDVDではたったひとりでMA・シャンブロに搭乗しているのだ。しかもその父も既に亡くなっているなど、大きく小説版と異なっているから驚きだ。


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そのため、次巻のDVD第5巻は早くも「黒いユニコーン」というわけで、とにかく展開が早いのだ。

この膨大な小説の内容をたった6巻のDVDでまとめあげるというわけだから、多少無理があるように感じるが…。個人的にはDVD8巻ぐらいまでは行ってほしいが。


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それはともかく、第4巻のDVDではブライト役の声優は、「成田剣」氏が担当した。オリジナルのブライト役であった鈴置洋孝氏がすでに他界されているからである。


今回登場するMSにはジュアッグ・ゾゴッグなどが採用され、他には「ZZ」や「ターンA」でもおなじみのMS・カプールが再び登場している。


やはり今回の目玉は新型MA・シャンブロであろう。ロニがたったひとりで操縦するが、小説版ではロニの一家が乗り込んでいる。また彼女の最期も小説版と異なっている。


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あくまでもアニメ版はアニメ版である。尺の関係上、どうしてもストーリーを削らなくてはならない部分がある。結果的に小説版のダイジェストになってしまっているのが残念だが…。


ガンダムユニコーンの真意を知りたくば、やはり小説を読まれるのが一番であろう。今回はつくづくそう思わさせられる内容だった。