先月27日にリリースされたB’Zニューアルバム「c’mon」。遅ればせながら収録曲の一部を評論したい。


藤吉郎の夢いっぱい

まず1曲目はアルバムタイトルでもある「c’mon」。歌詞はまさに被災地への応援メッセージソングである。しかもこの曲のレコーディングをしていた時に東北で震災が起こっていたらしい。この曲、シングルとしてリリースしてもいいくらい素晴らしい曲だ。私個人的にも、ちょうどこのアルバムリリースの頃、非常に辛いことがあり、かなり思い入れのある曲になっている。なお、この曲はペプシコーラのCMタイアップソングでもある。


藤吉郎の夢いっぱい

続いて2曲目。シングルとしてすでに発表されている「さよなら傷だらけの日々よ」である。これもペプシコーラCMタイアップソングとして印象的だ。


そして3曲目は「ひとしずくのアナタ」。デジタルビートが前面にでており、初期B’Zのサウンドを彷彿させる。


続いて4曲目の「Homebound」。某ニュース番組のEDテーマとして使用された「Don’t Wanna Lie」のカップリング曲でもある。私も当アルバム中で大好きな曲であり、B’Zらしいバラードが心地よい。


藤吉郎の夢いっぱい-Image0024.JPG
ちなみに「Don’t Wanna Lie」も5曲目に収録されている。


そしてこのアルバム収録曲の中で異色な感じがしたのがアルバム半ばの「ボス」という曲。「c’mon」と関連している感は否めないだろう。まさに一国の総理の心情を唄っている。現政府を皮肉っている感じがするのは気のせいだろうか(笑)。昔懐かしい歌謡曲を思わせるメロディが楽しい。


アルバム後半9曲目の「ピルグリム」。アニメ名探偵コナンのEDテーマということもあり、なかなか秀逸な曲である。ピルグリムとは巡礼者の意味らしい。


次の10曲目「ザ・マイスター」であるが、B’Zらしいアップテンポの楽しい曲。サビ部分が印象的である。


最後の13曲目は、あの「ultra soul」の2011年バージョンである。世界水泳上海大会中継番組のテーマソングだ。


藤吉郎の夢いっぱい
2001年リリースの「Ultra soul」は打ち込みデジタルサウンドが前面に出た曲であったが、今回のバージョンはよりロック色の強まった仕上がりである。


個人的にはなぜアルバムにこの曲を収録したのかがよくわからない。「さよなら傷だらけの日々よ」などのシングルのカップリング収録程度でよかったのではないかという気もするが…。結果的にはこのアルバムに入ってくれてオーライといえばそうなのだが(笑)。


ともかく今回のアルバムは被災地へのメッセージもあり、政治批判もあり、最後には過去のシングル曲の新バージョンもあるなど、かなり楽しめる内容である。「c’mon」、やっぱこの曲がこのアルバムの核であり、テーマであることは間違いないだろう。


藤吉郎の夢いっぱい