1 合格者活用のススメ



そろそろ修習関連の書類の提出期限も過ぎ、発表後の非日常感も一段落して、ロースクールには、合格者たちが現れ、アドバイスを始めるころだと思います。

(ロー卒の方対象の記事になっているのは申し訳ないです)
  僕も、不合格になった2年間同級生や先輩から、再現答案の添削をしてもらい、ノウハウを教えてもらうということをしていました。正直言って、そのほとんどが役に立つものだったと思います。
特に上位合格者の勉強法は、それぞれ着目点こそ違えど、どこかに工夫が凝らされていて、得点能力を高めるのに役に立ちます。僕は、去年100番台と300番台の合格者の同級生、先輩に、勉強のやり方を教えてもらいましたが、情報のまとめ方や、欠点の修正のやり方等について大きな影響を受けました。これは今年の合格のベースになったと思っています。
また、総合上位でない合格者であっても、何かしら上位の科目があるもので、そのノウハウを盗むことができます。そして受かっている以上、全体として大崩れはしていないわけで、その勉強法を聞いておくことは、間違った勉強法を選択しないための事例の蓄積になるものです。(その意味では僕はおそらく順位はよくないと思うのですが、このブログも何らかの意味があると思っています)
このように合格者の話は、上位・下位問わず、非常に役に立つので、どんどんやるべきだと思います。僕も、この2年間毎年5、6人には再現を読んでもらったり、話を詳しく聞かせてもらったりしていました。特に、身近に上位合格者がいる場合には、是非無理してでも聞いておくことをお勧めします。たいていの合格者は、今の時期は教えたがりになっているので、気前よく教えてくれると思います。現に、この2年間に、お願いしたほとんどの合格者の方は、丁寧におしえてくれましたし、精神的な意味でも励ましてくれました。





2.合格者にムカついたら
 

この2年間ほとんどの合格者の方は、本当に親切にしてくれました。しかし、少数ながら例外もありました。この時期の合格者のパターンとしては、親切に教えてくれる、基本的にスルーするかのどちらかといったところでしょう。知り合いであれば、あまり話したことがなくても、親切に教えてくれると思います。
 全く話したことのない人にお願いするのは気が引けると思うので、基本的には昔からの知り合いにお願いすることになります。しかし、これは毎年のことですが、初めは再現を見るとか、教えるとか言ってくれているにもかかわらず、再現を渡すと、それから音沙汰のなかったり、途中で断ってきたことがありました。連絡しない合格者の立場からしてみたら、催促くらいしてみろということだったり、就職活動で時間がないということなのでしょう。しかし、勇気を出して頼んだのに、さらに催促をするというのは、受験生の立場からすれば、ハードルの高いことだったりします。また、時間が無くなったというのも、仕方がないのでしょうが、よかった系統の1科目位のアドバイスくらい軽くくれてもいいはずです。アドバイスをもらえると期待していたのに、途中で断られるのですから、それなりに腹も立ちます。もしこの記事を今年の合格者の人が見ているのであれば、頼まれておいて無視するのは、絶対にやめてもらいたいとお願いしたいと思います。再現の全部を見なくても、一部だけ見て上げることだってできるし、引き受けたのであれば何かしら反応をしてあげてほしいなと思います。そうでなければ、引き受けないほうがましです。
 ということで、だんだんこれまで2年間の愚痴なってしまっていますが、結局何を言いたいかといえば、毎年、腹の立つ合格者はいるので、そういうものだと思って気にせず、大多数のよく教えてくれる合格者の話をどんどん聞いていきましょうということです。どうしても腹が立つようだったら、就活不成就の呪いでもかけておけばいいと思います笑

(僕にかけるのはやめてください(T▽T;))
 身近に合格者がいるのにあまり活用しないのはもったいない
です。集中的に話を聞けるのは、合格者が修習に行ってしまう年内までなので、できるだけたくさんの人に聞くのがよいと思います。

 


3.何を聞くのか
 

僕は、毎年再現を作っていたので、再現の欠点を指摘してもらいながら、どうすればその欠点が直るのか、また質問した合格者がなぜそのような弱点を作らないで済んだのかを聞いていました。再現答案は、合格者からノウハウを聞きだすよい材料になるので、あるととても便利です。
 2回目以降の人に、質問するときは、どのように敗因分析をしてどう欠点を埋めたかなどを聞いてみるのもよいかもしれません。
 もっとも、気を付けないといけないのは、リベンジ合格者が厚く語るのは、最後に埋めきれなかった欠点であることが多いので、合格者のいうことの真意を探求することです。たとえば、知識十分な人が最後に途中答案を防止する方法を厚く述べていたとします。この場合、話の内容は途中答案を防止するための方法が厚く述べられることになります。この場合、そもそも、知識不足の人がこのアドバイスを間にうけても、効果は薄いということになります。
たくさんの合格者に話を聞くと、矛盾したことを言っている場合がありますが(論証必要か、問題演習中心にするべきか等)、本人が最後の1年に重視してきたことは、人によって違うのは当然なので、話をどのように自分の欠点補正のために行かせるかという観点から、合格に至る事例を蓄積するというつもりで、聞いていけばよいのではないのでしょうか。