本年度司法試験刑法の検討をしています。
今年司法試験を受験された方は、ご注意ください。
甲の罪責
(1)実行行為性 一応の水準
それなりに事実を挙げて、作為義務の検討ししました。
しかし、実行行為をなんと1日の朝の時点にしてしまいました。
あとで考えたら、死の危険性が生じた時点を検討しなければならなかったですね。
結構ミスとして痛いので、点は伸びないと思います。
(2)因果関係 良好
事実を上げつつ、因果関係を否定する論述をしました。
不作為の条件関係も検討したので、良くできている方に入ると思っています。
(3)中止犯 良好
配点は少ないと思います。
自己の意志によりの検討を厚く書きすぎました。
丙の罪責 一応~良好
(1)成立する犯罪
共同正犯→正犯→幇助の順で検討しました。
正犯と幇助の区別も、排他的支配の有無で区別するという教科書に載っている見解に基づいて書いたので、理論面での正確性は高いと思います。
ただ、母親からの電話の事実を落としたので、点数は伸びないかもしれません。
乙
(1)住居侵入罪 一応
問題文の事実を広きれませんでした。
(2)未成年者略取 一応~良好
構成要件該当性、実質的違法阻却の検討することで、判例の理解を示したとは思います。
しかし、時間不足で、事実の適示・評価が不十分なので、点数は伸びないと思います。
総評
大きな論点落ちもなく、何とか書ききりましたが、事実をさばききれなかったのが、悔やまれます。
もはや、法律論の理解ではなく、事務処理をどれだけ早くできたか大事になったと思います。
乙の箇所でもう少し丁寧に書けたら、5~10点程度上がる気がするんですが、あとの祭りですね。
刑事系はみんなできるので、思ったより点数が伸びないのですが、論点落ちのような大きなミスが、甲の実行行為性の箇所だけであることから、52、3点はついていると思います。
本当は、55点と言いたいところですが、みんなできる刑事系は、構成を見すらなかった位では、点数が伸びないのが、去年からの経験則なので、52、3点でもちょっと強気すぎるくらいだと思います。
点数の幅としては、47~57 程度だと思います。