ある村に漁師の三兄弟がいました。
3人は、ある朝、いつものようにボートに乗込み海へと出かけて行きました。
沖まできたところ、突然、大嵐に巻き込まれました。
怯える弟たちを落ち着かせ、勇敢な長男は1人で舵を取り必死にボートを漕ぎ始めました。
しかし、迎え撃つ大波に飲まれてしまい、長男は一瞬にしてボートの外に投げ出され、命を落としました。

残された次男と三男は初めての嵐に泣き叫び、ボートは揺れるばかり。
ただ、嵐が止むのをじっと待ち、二人は必死にボートにしがみついていました。
けれども、次第に三男は少しづつ正気を取り戻し始めました。
しかし、次男は目をつぶったまま怯えるばかりで話をしようとしません。
三男は嵐という事態を正面から受け止め、なんとか助かる方法を探るため、彼のまわりで何が起こっているかを観察し始めました。
波は?風は?雨は?カミナリは?ボートはどうなっているか?と。
揺れるボートから周りを見てみるうちに、ある一定の流れがあることに気がつきました。それは、海に浮かんでいるものがぐるぐると回転しながら、渦巻きの中心に向かって行き最後は吸い込まれて行っていることでした。
さらに、もっとよく見るとその流れには一つの決まりがあり、大きなもの程早く流され、小さなものよりも、先に渦巻きに吸い込まれていました。
さらに、角の尖った四角いものは、丸いものより、早く吸い込まれ易いということに気がつきました。
その法則を発見した三男は、とにかく小さくて丸い者を探し始めました。
するとボートのそばには、偶然にも、小さくて丸い樽が浮かんで揺れていました。
そして勇気をだして飛び移ることを決心したのです。
もちろん、兄である次男にも飛び移ってもらおうと説得しました。
しかし、次男はカミナリと雨と風に怯えるあまり、ボートにしがみ付くのが精一杯。
腰が抜けて動くことができない次男は、他のものに飛び移るなんて考えることさえできません。
結局、三男は兄を置き去りにして、樽に飛び移りました。
その後、兄を乗せたボートは一瞬にして、渦の中心に吸い込まれて行きました。
しかし、三男は、次々と小さくて丸いものを探しては乗り移って行くうちに、次第に嵐は収まり、命を取り留めました。

(「挫折と挑戦」中竹竜二)


昔、読んで印象に残った部分を思い出したので、読み直してみた。

やっぱり、含蓄深いなと思った。



法曹業界は今、嵐のまっただ中なのかもしれない。

だからこそ、自分の周りの状況しっかりと観察して、

勇気をもった現実的な行動が要求されているのだと感じている。

三男のように、嵐を生き抜く方法論は、その人の置かれている状況に応じて、

一人一人異なる。

でも、一つ言えるのは、現実から目を背けては行けないということなんだと思う。



さてと、昨日はだめだめだったので、今日は勉強がんばろっと。

①会社作成
②家族法教科書
③民訴1コ