続いては4月1日に行ったジャクソン・ポロック展の感想です。
「衝撃的、魅力的、びっくり」
これがはじめてジャクソン・ポロックの作品を見た時の感想です。
最初に見たのは短大時代。
近代美術館にて鑑賞した「Cut Out」の絵の具の飛び散り具合、
画面を切り抜く事の斬新さ。
生きている絵の具のタッチ。
見ていてわくわくしました。
抽象画を本格的に描き始めたころに同級生に言われたのが、
「そかさんの書き方はポロックみたい」
そう言われた事により強く意識しているというのもありますが、
展示を心待ちにしていた作家のひとりです。
初期の幾何学模様のような作品も好きなのですが、
やはりポーリングの手法を取り入れた中期の作品の方がもっと好きだなあと思えます。
どこか和の雰囲気や書道を感じさせるんですよね。
色の重なりも上質な織物を連想しましたし、
ポロック自身も「床で書く事は東洋では普通に行われてますよ」との発言をしていて、
生きたポーリングの筆跡はやり直しのきかない墨と筆のやり取りに似ています。
本人はおそらく心から感じたままに筆を動かしたんでしょうけど
当時の評価では「カオス」と言われてしまっています。
それに対してポロックは「カオスじゃない、くそったれ!」と怒ってます。
なんだかわかるなあ、カオスじゃない、くそったれと怒る気分。
見ていて踏んだ手順がわかりやすくて、躍動感があってあんなに面白いのに。
あまり亡くなった方の事をああだ、こうだと言うのは好きではないのですが、
ポロックは1歩でも前に進みたかったんじゃないかなと思います。
自身の表現の中で昇華された形が、たまたまあの表現方法だっただけ。
カオス呼ばわりされる覚えはなし、と。
でも鑑賞者の解釈も自由ですからね、それもすごくよくわかります。
鑑賞者と制作者の見えないすきまを埋めるのが題名や注釈なのかな、と思います。
もし、ポロックが飲酒運転による事故で亡くならず、
今でも筆を揮いつづけていたら?と思うと、残念でなりません。
図録や写真ではわからない、生きた脈動をぜひ会場で体感していただきたいです。
もう一度見に行きたいなあ。
(上記の「Cut Out」も会場に展示されてます)