ここに出てくるヒロインちゃん、
総ちゃんのときは積極的だったり、
ユウマに対しても「演技のキス」の事を聞いたりと
時々、ものすごく好感度がUPする愛すべきキャラです♪
「…より、これでいいかな。」
鏡でヘンな所がないか最終チェックをする。
(このストッキング可愛いんだけど、太ももや足首に入っているデザインが、ちょっと乙女チックで少し恥ずかしいんだよな…)
そんな事を思いながらふと時計を見ると――。
「あっ、もうこんな時間! 急がないと…10分過ぎちゃう!」
私は慌てて楽屋を後にした。
会議室に到着し、そっとドアを開けると――。
(…あれ? 真っ暗…)
ユウマはまだ来てないのかと部屋の中を見渡す。
(…あ、ユウマあんなところにいた)
ユウマ「………。」
――暗闇の中、ユウマは月明かりに照らされながら窓の側に佇んでいた。
「ユウマ、遅くなってごめんね。」
入り口からユウマへと声をかける。
ユウマ「…すごい待った。」
「そ、そんなに時間掛ってないでしょ?」
ユウマ「冗談。」
「もう…電気も付けずにどうしたの?」
ユウマ「灯りが付いていると、人がいる事がばれるだろ。」
「そっか…。」
(ユウマ…スーツだからかな。撮影の間で見慣れたと思ったけど)
(こうして二人きりだとドキドキする…)
ユウマ「突っ立ってないで、こっち来いよ…。」
ユウマに呼ばれて、私はユウマの立つ窓際に近づいた。
「それで、どうしてここに呼んだの?」
ユウマ「用事がなきゃ呼んじゃいけないわけ?」
「いや、そんな事はないけど…。」
(もしかして二人きりになりたくて呼んだのかな…)
ユウマ「知りたいんだろ? キスシーンのこと。」
(あ、そうだった…)
「う、うん…。」
ユウマ「…○○は、どっちだと思う?」
「えっ…!」
(どっちかって言われると…)
「あれは演技には見えなかったし…。やっぱりいつもあんな感じ…とか?」
ユウマ「………。」
ユウマはほんの少し黙って私を見つめると――。
ユウマ「…演技じゃないから。」
「え…。」
ユウマ「本気でしてるから。」
(本気で…と言う事は、他の人ともあんな風に…?)
「じゃあ、撮影の時はいつでも本気でやってるんだね…。」
「どんな女優さんにも…。」
仕事なのだからしょうがないと思いつつも、やっぱりショックを感じる。
ユウマ「…違う。相手がお前の時だけ。」
ユウマ「他のヤツとはキスするフリしかしない。」
「えっ…?」
ユウマ「…安心、した?」
私の気持ちを全て見透かしているように、ユウマが微かに微笑む。
「…う、うん。」
(安心っていうより…すごく、嬉しいかも)
ユウマ「それから…用事ならなくもない。」
ユウマは意味深に言うと、カツンと靴音を響かせ私に近づいてきた。