長文になりそうなので、久々にブログを引っ張り出した。
ちなみに過去にも長文になりそうで、ブログを引っ張り出したが、
結局書きたいことが書き切れずに消した文章がいくつかある。
これを読んでいるということはちゃんと書き切ったということだろう。
さて、個人的な2021年のまとめとして、
一年で読んだ本の中で自己満足で大賞を決めている。
(発売に関わらず、自分が読んだものを対象としている)
基本は移動中に本を読むようにしているが、
今年は去年と比べると、移動が多かったものの、
移動中は常に眠かったので、あまり本は読めなかったように思う。
今年読んだ本は以下の通り。
※漫画やラノベ等は除外、かっこ内は筆者
- 午前零時のサンドリヨン(相沢沙呼)
- ロートケプシェン、こっちにおいで(相沢沙呼)
- マツリカ・マジョルカ(相沢沙呼)
- マツリカ・マハリタ(相沢沙呼)
- マツリカ・マトリョシカ(相沢沙呼)
- 白鳥とコウモリ(東野圭吾)
- invert 城塚翡翠倒叙集(相沢沙呼)
- 卯月の雪のレター・レター(相沢沙呼)
- 透明な螺旋(東野圭吾)
- 嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか(鈴木忠平)
(読んだ順)
ということで、2020年読んだmediumが好きすぎて、しばらく作家読みしてた。
嫌われた監督に関しては、若干毛色が違うものの、この中に入れる。
この中からベスト3を決める。
第3位
白鳥とコウモリ
東野圭吾らしい、加害者、被害者の家族に焦点をおいた作品。
事件の真相もさることながら、この加害者、被害者の関係性、
加害者、被害者の気持ち。このあたりの描写が秀逸。
第2位
invert 城塚翡翠倒叙集
昨年の個人的ブックオブザイヤーmediumの続編。
楽しみにしてたハードルは楽々越えてくれたと思ってる。
mediumやinvertに限らず、この著者の作品の多くが、
一章一章ちゃんとよくできた話になっているのに、
最後に全体の伏線を回収したり、これまでの章がいわばフリになってたりすることが多い。
本作はタイトルにある通り、『倒叙』、めちゃくちゃ簡単に言うと、犯人はわかってる状態で、
探偵である城塚翡翠がどう追い詰めるか。
もっと簡単に言うと、古畑任三郎方式。
(作中でも明らかな古畑オマージュあり)
これをうまくまとめるだけでも秀逸なんですが、この人はそれまでの話が
すべて最終章のフリなんじゃないかとそう感じる。
いつも伏線を伏線と感じさせない何気ない会話や描写にちりばめられた記述。
圧巻だった。多分自分含めて読んだ人でもまだ気付いていない伏線があると思う。
今回は真相わかった後に諸々読み返して、「これ伏線だったの?」、「確かにそうなってるわ」
ってなるものがいくつか。
次へのハードルがまたもや上がったが、越えてくれるだろう。
第1位
嫌われた監督 落合博満は中日をどう変えたのか
かなり悩んだが、今年はこれで。
中日ファンとして、個人的に一番好きだった落合監督時代の話。
著者の方の当時の取材がすごくされていることが十分わかる。
落合監督視点の話はほぼないが、いろんな選手やコーチにした取材から、
落合博満を読み解いていく。
世代的に現役時代はほとんど知らないが、エピソードを聞いている限りは
この人はほんもののプロだと感じる。
監督時代もかわらず、いかに負けないチームを作るか、ご本人の苦労、プレッシャーもあっただろう。
本人の口から語られることはないだろうが、その一端が見えた気がした。
いくつかのエピソードは泣いた。
感情がだいぶ持って行かれたのもあり、
2021年、個人的ブックオブザイヤーとしたい。
以上。
ベスト3にはあげなかったけど、
サンドリヨン、ロードケプシェン、マツリカシリーズのどれも、
相沢沙呼の1章完結でありながら、最後に全体で伏線回収、伏線を伏線と感じさせない作りは
十分体験できておすすめ。
透明な螺旋はガリレオシリーズの中では、あまり好きではない部類だった。
湯川先生の設定を掘り下げるような話ではあったが。
来年の予定は特に未定。
基本作家読みするので、別の作家に手を出してみるかな。