かけ蕎麦を食べるには丼を近付けて食べることになり、どうしても背中が丸くなります。
侍の威厳や作法からも背筋を真っ直ぐにして食べるには、もり蕎麦ということになります。
室町中期の今川了俊が書いたとされる「今川大双紙」に(武士たるものは餅は背を丸めて食べるにしても、麺は背筋を真っ直ぐに伸ばすように)と書いてあるそうです。
室町時代頃から野武士如き武家達を文化人にさせるべく、厳しく細かな礼儀や作法が拡がり、そして定着していきました。
ぶっかけ蕎麦から(もり&かけ)の二種に枝分かれましたが、「下品な食べ方なのでぶっかけ蕎麦は女性禁止」と、お上のお達しが出た時代もありました。
※礼儀作法に厳しかった武家社会では、挨拶についても「真」「行」「草」の三種があったそうです。
殿中・貴人・同僚・馬上等々、細かく決まりがありましたが、当然ながら武士の妻にも厳格な作法が取り決められていました。
普段は両手両足を同時に出して歩き、走る時はバンザイをした「なんば歩き」というのも興味深く面白いですね。
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