蕎麦は嘗て、日本のどの地域でも栽培されていた主要穀物でした。
播種から収穫までが早く「蕎麦75日」といわれ、日本列島の北部・北海道では6月播種で9月収穫ですが、徐々に南下して九州では8~9月播種・収穫は11月中旬以降になっています。
赤トンボは盆過ぎに高い空で群舞して、次第に平地近くに舞うようになりますが、その中間を舞う頃が蕎麦種の蒔き時ということから、赤トンボのことを蕎麦撒き蜻蛉と呼んだりしました。
蕎麦撒き蜻蛉という呼び名は、高知・徳島・奈良・和歌山・岡山・群馬・北海道に今でも残るとか。
季節と人が関わり合い、自然と時間の変化を農作に生かしてきた日本の古習と知恵でもあるわけですね。
赤トンボは、トンボ科アカネ属の総称で、国内に20種生息しているそうです。
赤トンボに何故か親しみと哀愁を感じるのは、そば雅だけでしょうか・・・・・・。
-余談-
渋い持ち物に印伝(鞣した鹿革に漆の絵)がありますが、圧倒的に多くて人気な図柄は蜻蛉ですね。
蜻蛉は前進のみで後退できません。
(オートバイと一緒です)
そんなことから戦国武将や後の武士は蜻蛉柄を、兜・着物・下履きなどに好んで用いたそうです。
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