「蕎麦屋のただいま」と同様の俗諺「蕎麦屋のこんくらい」。
「こんくらい」は「これくらい」の意で、数量・重量・個数などを身振り手振りで「こんくらい」と言ったりすることで、根拠の薄いことやアバウトなことを揶揄して使います。
実際に視覚や触覚で確かめることは重要なのですが、㏄・ml・㎏・g等を計る道具がなかった数百年前から続いた手作業の延長ですね。
木鉢作業の水量は、温度・湿度・気候・蕎麦の種類や粒子、等々によって触覚や視覚、更には勘に頼る要素も多分にあります。
科学的な問題ではなく、蕎麦屋の合理性と技術に他なりません。
最近の蕎麦屋は細かく計量するところもあるものの、勘に頼って作業する蕎麦屋が殆どです
例えば、色・固さ・茹でなどは「こんくらい/これくらい」としか表現できません。
こんなことから蕎麦打ちは「口伝よりも見伝」といわれる所以でしょう。
-デンマーク作家のパイプ-
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