2020年7月12日日曜日
新聞の連載コラム
吉田悦花のわん句にゃん句
おかげさまで2年め突入‼️
7月12日54
籐椅子にペルシャ猫をるメロンかな
富安風生
とみやすふうせい
熟したメロンに刃を入れた瞬間、うっとりするような甘い香り。
果実の女王といわれるだけある。香り高く、果汁たっぷり、とろける果肉。
瓜の一種であるメロンは、明治初年に日本に導入されて以来、マスクメロン、プリンスメロン、夕張メロンなど、さまざまな種類が出回っている。きめ細やかな日本人の感性に合っているのだろう。
籐椅子に、しなやかなからだを預けるペルシャ猫、そしてメロン。
籐椅子もメロンも夏の季語。どこか艶かしく、高貴なたたずまい。