その奥村くんが、今私の目の前に立っている。



「どうして…!?」



お釣りを受けとる手が震える。



「久しぶり!びっくりしたなぁ!あ、俺、一応ココの社員なの」



驚きと動揺と照れくささと、あとちょっと嬉しそうな表情で奥村くんは袋に入ったCDを手渡してくれる。



「あ、ありがと…」



何て言っていいかわからなくて、こっちがお客なのにお礼を言う私。



「それじゃ」



早々に立ち去ろうとする私を奥村くんは



「待って!俺、あと5分くらいで休憩なんだ。だからちょっとそこのマックで話さない?」



とひき止めた。



断る理由もなかったし…というのは自分への言い訳で、本当は私の方も奥村くんに会えて嬉しかったのかも。



で、私は店内をうろついて待ってる。



私、今どんな顔してるんだろう?



どんな顔して話せばいいの?



最後に会ったのがあの日だもん。しかもメール無視したし、めちゃくちゃ気まずい。



「ごめん、お待たせ!」



そして私達はマックで向き合って座った。



久々に会った奥村くんは全然変わってなかったけど、ちょっとたくましくなった気がした。相変わらず細かったけど、学生時代のフワフワした感じはすっかり抜けて、社会人らしくなってた。



「すごい偶然だよね!」



開口一番に奥村くんはそう言った。



偶然、そう偶然。
でも私は運命を感じた。



だって



いつも奥村くんは、私が寂しい時に現れる。