というお言葉をいただいたので、ブログを書くことに。


本日は日本プロ麻雀連盟さまのAmeba FRESH!初配信ということで
別件のお打ち合わせもあったのでそのまま立ち会わせていただくことに。
配信自体は滞りなく、社長の麻雀も絶好調でしたが
特に最後の一局に感動。


ちなみに前段として、
麻雀日本シリーズとは、日本プロ麻雀連盟さまが主催するタイトルで
「2014年度プロ麻雀界で活躍した12名による、真の麻雀チャンピオンを決めるリーグ戦を2015年9月から翌3月まで毎月1回開催し、ニコニコ生放送・日本プロ麻雀連盟チャンネルにて生放送!」
概要にはあります。

こちら特色はオカがなく、ウマも5-15と小さいところ。
こうしておくことにより最後まで接戦になり、素点が重視されるため
大逆転も可能になるとか。
(ウマオカ激しい方が上級者、なんて考えていた私が浅はかでした。なるほどねー)


予選もサクッとトップ通過された社長ですが
続くプレイオフ(3回戦にわたる準決勝)の第1回戦オーラス2本場。
ドラは麻雀
点棒状況は以下の通り。
上家の多井プロはトップ目だけど2着とは3400点差で、
そろそろオーラスを終わりにしてトップ確定させたいところ。
2着の藤崎プロはもちろんトップ狙い。
ラスの櫻井プロもここまで連チャンを重ねて原点付近まで回復しており
トータル順位もラス目のため是が非でもトップが欲しい。
社長はトータルトップなので小さい3着でもまぁよし、という状況。


9順目、ドラ単騎で張っていた多井プロが麻雀をツモり、

上がりに向かったため、ドラの麻雀が出る。


ここで楽屋では「ポン派」と「チー派」にわかれた。


「ポン」すれば見えているだけでマンガン。他家は警戒して手が遅くなる。

「チー」なら他家は大して警戒せず、降りることもなくなる。

どちらも、続く打牌は麻雀麻雀で同じ。


社長の選択は「チー」
目立たずアガリを拾いにいくという選択だった。

そもそも今打っているのはトップオブトップのプロたち。
あえて警戒させてツモアガリに行くよりは、
油断させてもう一枚鳴きたい、なんなら出アガリを期待したい、ということなのだろう。

これが逆に私クラスの打ち手が相手ならポンの方が良くて、
伸び伸び打たせるよりアガリ率は上がる可能性が高い。

上記、文字にしてみれば何の事はない選択を、
打ち手のレベル、点棒状況、もっと先の総合順位、
他家の一打一打から情報を読み取り、勘案し、選択に織り交ぜていくのが
トップレベルの麻雀なのだ。


次順、この形でテンパイした多井プロから麻雀が出、チーしてテンパイ。



更にほどなくして櫻井プロから麻雀が出、逆転トップ。


決勝進出もより固くなった。


最近麻雀担当になって、いろんな人に
「麻雀って運だけじゃないの?」
と言われることが多い。

確かに運の要素も多い。
例えば上の例で言えば、そもそもこの局面でドラが暗刻になるのは運だし、
上家の多井プロがたまたまドラが浮いていて、
アガリに向かわざるを得ず、危ないと知りつつも打たなければいけない局面になったのも
運が良かったと言える。

ただ、同じ運の良さにあたっても、人による選択が伴う限り、
そこには必ず実力の差が生まれる。
パッと見ではわからなくても、実況解説の力を借りて炙りだされるその人の思考は
勝負ごとにおいて、ヒキの良さ以上の見応えのあるコンテンツになる。

バトル漫画でいう戦闘中のモノローグみたいな感じ。
それが一打一打に滲み出るのが麻雀だと思う。


先ほどの「チー」は
同卓者へのリスペクトと、この勝負に対する真摯さ、したたかさ、
そして何より、トップ通過してなおリスクを取って
「更に上を目指す」という強さ
それらが現れた一打だと言えると思う
非常に社長らしい


…私の文章力では、
「遊びじゃねえんだ」ということを教えるには足りないということが
よくわかってしまったけれど
お仕事を通じて少しでもこの面白さが広められるよう
精進します


見てみたいぞ、という方は下記から見られますのでどうぞ
上記対局は4:38:00くらいからです
【麻雀日本シリーズ第5節】
https://amebafresh.tv/jpml/401