初めてのメール。

「なんだ、営業か…」

残念な想いを抱きつつ、俺は少しの希望を持っていた。
サクラと連絡が取れる唯一の手段。

そして、その帰り道。
俺は一通のメールを送ってみた。

その文面には、出会えたことに対する喜びの気持ちと
またお店に行くということを書き綴った。

9割は返事が来ないと考えていた。
ただ、1割は期待を持っていた。

と言うよりも、それくらいの楽しみを
今後の生活に持ちたかったのだ。

帰り際のプレゼント。

楽しい時間はあっという間に過ぎていった。
エッチが終わり、改めて衣服を身に纏う。

残り5分・・・。
まったりとしながら会話をしていた時の
サクラの笑顔が何より可愛かった。

俺は完全に惚れていた。
ソープ嬢であるサクラに。

この時俺はすでに、近いうちにまた会いに
来ようと決心していた。

そんな胸中の中、サクラがあるモノを取り出した。

それは名刺だった。
その名刺にサクラは、自身のメールアドレスを
書き始めた。

「連絡待ってるね！」

俺は喜んだフリをしたものの、目の前にいる女の子が
ソープ嬢であることを悟った瞬間でもあった。

好きになる。

部屋に通されると、薄暗い明かりが
サクラをより一層魅惑的に見せた。

あまり焦っている姿を見せたくはないが、
時間を惜しむ俺は、着ている服を脱ぎ始めていた。

サクラもその様子を見てなのかどうか、
纏っている衣装を脱ぎ、下着姿になっていった。

そしてお互い、身に付けているものを全て脱ぎ、
裸へとなったのだった…。


サクラとの楽しい時間は刻々と過ぎていく――。


俺は時が経つに連れ、その魅力にますます惚れていた。

初対面。

番号札をボーイに渡すと、エレベータにご案内。
そして、ついに――。

「いらっしゃいませ。」

エレベータ内で待ち受けていたのは、
サクラだった。

か、かわいい。。。
初めてサクラを見て俺はドキドキした。
もろに俺の好きなタイプだった。

明るい色の髪をまとい、スレンダーな細身のスタイル、
そしてちょっと強気なフェイスのギャル。

これから一緒に…と思うと、
今まで抑えていた胸の鼓動は急激に高鳴っていった。

見栄晴。

店内に入ると、受付を済ませお金を支払った。

「サクラさんでよろしかったですね？」

今日は確実に出会える！
それが分かった途端、気持ちが急に落ち着いた。

…と言うよりも、テンションの高さを姫に
悟られるのが恥ずかしいから、なるべく気持ちを
落ち着かせていた。

こんなところでジタバタする俺ではないという、
カッコ悪い見栄を張りたかったのだ。

待合室には休日にもかかわらず、人が少ない。
不況の波は、男性陣の性欲にまで押し寄せていた。

タバコを吸いながら待つこと数分――。

俺の持ち札の番号をボーイが呼んだのだった。