価値観の違いと責任者の器
国や企業・共同体の組織とは、人の集まりである。
人が何人か集まれば、当然一人ひとりの価値観も違うだろう。
当然、組織が目指す目的に向けて、組織の構成員がその方向におおよそあわせるほかはない。
たとえば会社。
自分にあった会社を探すというのはナンセンスだ。
自分が変化して、会社に合わせるしかない。
そもそも、その人のために仕事を用意するということはないだろう。
自分に能力があるからその地位にいるというのは思い上がりだ。
預かっているものだという認識を持つべきだ。
会社組織とはこういった前提のもとにある。
ただし、会社目的に関連しない場所で、その人の個人的価値観を否定するようなことはあってはならないだろう。
自分の価値観を押し付けるということはあってはならない。
お互い尊重しあい、考え方の違いがあることを認めるべきだろう。
それを押し付けるのは、先入観に基づくおごりである。
これが人種の違い、言葉の違いとなってくれば、衝突する場面が多くなる。
そういった違いを認め合う組織でなければ、優れた組織とはいえないであろう。
会社組織が大きくなるということは、人が増えるということだ。
人が増えれば十人十色で、考え方も違ってくる。
考え方が大きく違う集団であればあるほど、環境の変化にも対応するアイデアも豊富になる。
それを認め合う大きな器をもてるかどうか。
それが、責任者の直面する大きな課題である。
組織の目的と、その全構成員の調和。
責任者の器が問われる問題である。
ちょっと趣旨は違うが・・・好きなことば
武田信玄
人は城 人は石垣 人は堀 情けは味方 仇は敵なり
(※自らを守るべき城や石垣に力を費やすのではなく、情けをもって人に費やすべき。)