日経新聞の記事で推奨されていた日本のデフレに関する書籍。わかりやすかったので

冷蔵庫入り。論旨は、日本の安さはかなり危険、ということ。

 

【要約】

 長期にわたるデフレの結果、日本の物価は世界的に非常に安くなった。海外の物価は

上昇基調あるため、それが一層顕著になっている。例えば、100円の代名詞であるくら寿司

やダイソーは、進出国の実情に合わせた値段設定をしている

(ダイソーの場合 台湾/49台湾ドル(180円)、タイ/60バーツ(210円)、アメリカ/1.5ドル

(160円))。ディズニーランドも入場料(単価)が米フロリダ:14,500円、米/カリフォルニア・

仏/パリ・中国/上海の10,000円超に対し、日本は8,200円と、世界最安値だ。

 日本の物価安の原因は、消費者の値上げに対する抵抗感であり、それは所得が

伸びていないためである。過去、食品メーカー、外食、アパレル企業などが過去に

値上げに踏み切ったものの、結果として販売数が減り、減益につながっている。

 デフレの始まりはバブル崩壊だが、問題はその後だった。バブル崩壊後、減収を避ける

ために人件費や原材料費を自社で吸収するのはやむを得ないが、景気回復が見られた

2000年代以降もその慣行が続いたために、値上げができない環境が構築された。

 所得が上がらないのだから、物価安=デフレは歓迎すべきもののように見える。

しかし、実際にはそうではない。日本の物価だけが安いということは、高い金を出して外から

買ってくることができない(割に合わないから)ということあり、国際市場で買い負ける

ということである。例えば、世界的な魚介ブームによる海鮮食材価格高騰により、魚を口に

することが難しくなりつつあり、優秀な人材を高給で雇うことができず人材は流出しつつある。

そもそも、適正な価格がつけられないから投資や開発の意欲も失われる。そしてその結果、日本の国力が低下し、インフラや国防など国としての機能も低下する。今の日本の安さは

非常に危険である。

 

【考え事】

・給料が上がらないんだからデフレでEジャンと思っていたけど、資源が少ない日本は

国外からの輸入が多いのだから、単純なデフレで済むわけがなかった。

高くて然るべき(輸入原料費)なのに、製品価格が据え置きなのは異常だ。

 昔、上司に「良いものは高いんじゃねぇ、本当に良い(=技術力が高い)なら安くできる」と

言われた。が、今の安さは技術力に裏打ちされたものではないのだろう。だから、

ステルス値上げが流行っているのだろうか。

 

・物価が安い=デフレ=現金の価値が高い・・・ハズなのだが、海外に購買力で劣るのは

何故だろう?まして海外が物価上昇=インフレならば、外貨の価値は下がっているはず

なのに?相対的に円が強くなるのでは・・・?

 

・企業には給料を上げる余力が無い、給料が上がらないから消費者は値上げを認めない、

の悪循環になってるとのこと。自分の周囲を見てると、役に立たない高給取りがたくさんいる。

多分これが余力の原資。上司達もわかっちゃいるけど何ともならない臭いものにはフタ、

で生殺し。日本型経営の悪いところが出ているというのも納得。なのだけど、日本型経営が

何で悪くなったのだろうか?どこで間違った?ジョブ型とか、海外を追うのはいいけど、

猿真似で勝てるのだろうか?差異を武器に変えられないのかな。