大統領選挙、直感と意識が混ざり合う瞬間 | そうだ、米国で医者やろう~♬

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米国ボストンで循環器内科フェローをしています。心臓集中治療の分野と美味しいご飯処を世界に広めるのが目標です。

自分が思考することで結果が変わらないとするならば、そもそもはじめから一切関わらない。


大統領選挙。バイデン氏にならうとトランプ氏になろうとも、今の自分に及ぼす影響はほぼゼロ。


大統領選挙が長引くことでもたらされる弊害の方が多い。仕事中に選挙の話が増える。そもそも雑談は英語が難しいのに政治の話になると手も足も出ない。


エコーローテは一日中指導医や同僚と座って読影をする。エコー室はぐだぐだ働くのが文化なようで、ずーーーっと選挙の話をしている。


開票の具合を携帯で強制的に見させられる。人生ではじめてアーカンソー州の形を知ったが、それ以上の収穫はない。


なるべく絡まれないように視線の逃げ場を心エコーの読影へ求める。その成果あって2週間で180件ケースくらい読影した。


うちの母親をふと思い出した。そういえば英語のシャワーを浴びせてどうのこうので多読という仕事をやっていた。細かいことは気にしないでたくさん英語に触れ合うと英語できるようになるよ、みたいな理論である。


雑な作業を続けても上手く積み重なるとは思えないが、大量に自分を暴露するという点に関しては賛同できる。


大量のエコーを一つ一つ丁寧に読影する。100件を超えた辺りで段々と直感と意識が混ざり合う感覚に陥る。


測定された数字を見て意識的に論理を辿る必要はなく、選挙の話を聞き流しながら、ぼーっとエコー画像を眺めるだけで正確に患者の病態を直感的に把握できるようになる。


これが「慣れ」というやつである。


日本と比べると圧倒的に雑用が少なく、自分の分野に集中することができる。短期間で大量の症例を経験することができる。


米国の旨みはフェローシップにあり。間違いない。