癌名は伏せるが
父方の伯父76歳が現在
末期癌でホスピスにいる
予断を許さない状況らしい
口からは食べられず
痩せてほとんど眠っている
同じ末期でも
最期まで立ち喋っていた
夫の時とは随分違う
やはり肉体の年齢の違いも
あるのだろうか
住まいが遠方だったので
会ったことは
多くない伯父だが
年子の弟である父とは
電話やメールでほぼ毎日くらい
連絡を取りあい
とても仲の良い兄弟だった
今年に入ってからの
悪化を聞いて
父も関東まで飛行機で数回
見舞いに通っている
伯父の娘
つまり私のいとこは私より
一回りほど歳上
こちらも関東住みなので
年賀状のやりとりくらいしか
していないのだが
夫の葬儀には献花と電報をもらった
父経由で
いとこが私ととても
話したがってると聞き
LINEを交換
LINE通話で
お互い簡単に近況報告のあと
いとこが切り出す
要約すると
『実は母親が、父(私にとっては伯父)の癌が分かってから今まで
新興宗教に縋っていて
数珠やら壺やセミナー?やらに
お金をつぎ込んでいた。
最近それが分かって
慌てて全部辞めさせたが
また何かあるかもと、とても心配。
精神的にも弱く1人で何もできない母だから。
〇〇ちゃん←私 はご主人亡くなってからそういうのあった?
そんな勧誘をどうやって断ったりしたか聞きたいと思って』
あー…
夫の死後
リアルでもネット上でも
そういう類の勧誘は私には一切
こなかったな
夫が余命宣告されて
このブログを始めた頃は
スピリチュアル系や
民間療法のコメントやメッセージは
たまに来ていたけども
私には全く刺さらなかったし
そんな暇もなかったな
娘は6年生で受験まで半年
塾の送迎が忙しく
私もパートをしていたし
周囲はいつも幸か不幸か
賑やかだった
悲しみや絶望の夜は数え切れないほどあったけれども
私が理屈っぽくて
どこか斜めに考える人間だから
夫の死後
ただ単に誘いがなかったのか
そもそも気づかなかったのかは
今となれば分からない
とりあえずいとこには
◎伯母さんを今は
あまり怒らないであげて。
配偶者がもう永くないと言われた
辛さは物凄くわかる。
混乱するのもよくわかる。
きっとその時の伯母さんにはその数珠や壺が必要なものだったのだと思うから。
◎セミナー等に通うよりも
あまり意識はなくても
可能な限り伯父さんのそばにいてあげてほしい。
亡くなってからはもう2度と
触れられないし話せない。
その日は突然来るかもしれない。
後悔のない時間をご家族で過ごしてほしい
要約するとこんな感じの
話をした
いとこは泣いていた
翌日いとこから
伯母に私の言葉を伝えたら
頷きながらただ泣いていたとのこと
伯父一家は裕福なほうだから
金銭的ダメージというより
まさか
自分の親が新興宗教に!との
驚きで
いとこもかなり動揺したようだ
伯母はきっと純粋に
縋るものを求めたのだろう
大金と引き換えに
私には
目に見えないものに
縋る暇はなかったし
とりあえず一人前に
育てあげないといけない娘が
目の前にいたから
やることは毎日沢山あった
そしてこのブログで
励ましていただいたり
悲しみを分かち合う
そんな出会いが
沢山あったから
私のように若くして
配偶者を失う辛さ
伯母のように
高齢者となり
配偶者を失いそうな辛さ
それぞれの辛さが
きっとあるのだろう
でも
お金で繋がっている相手は
本当の味方ではない
それだけは
確かだと思う