夫は
オニバイド投与、抜針後から
寝込み
ほとんど飲食できずに
脱水となり
再入院
2日後退院して
今は自宅療養中
念の為
胃カメラをしたが
これといった異常もなかった
ようやくこの二、三日
少しずつ回復して
果物やジュース、乳製品
スープなどを
食べられるようになった
一緒に買い物にも行けた
とりあえずは
夫は回復に向かっている
-抗がん剤で死んでしまう-
夫が先日
漏らした言葉
確かに
この状況を延命と言えるのか
家族で食卓も囲めない
それでも
主治医は
オニバイドを7割に
減らしてでも
間隔を空けてでも
投与を続けたいとのこと
実際
投与してから
マーカー値は減り
腹水も激減した
副作用も強いが
効果も強いのは事実
夫も主治医も
諦めていないのだから
私もまだ
諦めないぞ
諦めない
今はまだその時じゃない
先月行った
遺伝子検査の結果は陰性
だった
もう夫が使える治療の
カードは残り少ない
それでも
相当に私という人間が
薄情かもしれないが
娘に遺伝しないことが
分かって
正直ホッとしたのも事実
この先はどうしようか?
夫の癌はどうなる?
治療は続けられる?
在宅医療や緩和ケアを
考える段階も近いの?
告知されてから
まもなく1年と8ヶ月
夫も
私も人生で一番辛い日々
幸せもあるけれど
つらい出来事も多すぎる
まだこの時間は続くのか?
不安は
日ごと尽きない
来年の桜の頃
この人は
もう隣にいないのかも
しれない
再入院した夫を見て
弱い自分が出てきたのも事実
早桜や菜の花
入学や新生活
日本全体の
このウキウキした空気感が
こんなにも苦しいなんて
幸せな頃の自分なら
考えもしなかったな