夫は今日も血液検査をクリアして

抗がん剤の点滴

腫瘍マーカーも前回より

下がっていた

炎症値が少しだけ高いので

また何かの菌をもらっている可能性あり

肝臓などの数値はよいので

ステント詰まりではない

とにかく風邪には気をつけないと


アブゲムの副作用である

倦怠感に夫はいつも投与の 

当日夕方から一晩は苦しんでいる 


癌さえなければ
夫は 

こんな思いをしなくて済んだのに


でも
この今の落ち着いた 

生活ができているのもまた

アブゲムのお陰だから 


それが分かっている夫は

弱音を吐かず 

いつも淡々と治療に向かう 


娘の学校生活も少しずつリズムが

つかめてきて 

私も娘も早起きや送迎の生活に

慣れ始めてきた 


もうすぐGWだから 

そこで一息つけるかな、と

間近にある連休が今から待ち遠しい


GWは家族で

近場の温泉宿でのんびり過ごす予定


ただ今週

学校の保護者総会や

役員顔合わせがあるので

私にとっては大きな山場 

頑張ろう!


学校関係で驚いたことは

娘のクラスの一人っ子率の高さ 


娘の話ではクラスの6割から7割が
一人っ子だそうで

娘もそれには驚いていた 


小学校ではクラスに1人

せいぜい2人しか

一人っ子がいなかったので

ずっと少数派だった娘


もしかすると私立中学は 

一人っ子が多いのかもしれないね~と娘はクラスメイトと話したそうだ


そしていよいよ中学生の大切な

イベントである部活動も始まって


色々あれこれ迷った末に 

茶道部に入った娘


半世紀以上前の話だが

私の実母も中高一貫のカトリックの女子校で 茶道部だった


何か不思議な縁を感じた


茶道部は活動が週に一度なので 

わりと緩めの部活みたい


だからそこまで本人の負担には

ならないかな、と一安心した 


それでも部活の日には

娘の位置アプリを見ながら
夫と

『こんな時間にまだ学校にいるね、
遅いね』と ヤキモキしたけれど…


娘のこと 

あーだこーだと夫婦で相談して

報告して心配する 

この13年私達は

ずっとそうして娘を育ててきた


この幸せで平和な日常が

これからもずっと続いて欲しい


願うのはそれだけ

それしかないの 


娘のことを
『親』という立場で心配できるのは 

この世で私と夫しか居ないのだから


9ヶ月 


夫が告知されたあの夏の日から

9ヶ月が過ぎた 


あっという間でもあったし

ものすごく長くも感じたこの9ヶ月 


1つだけ確かなことは 

とにかく濃密な日々だったという

こと 


夫のこと 

娘のこと 

私のこと 

両親や弟や親族のこと 

お金のこと 

将来のこと 


こんなに頭をフル稼働して

考えた日々はこれまでなかったと 

思う 


正直、辛かったことのほうが

多かったけれど 


周りの支えのお陰で 

幸せなこと
楽しかったことも 

沢山あった9ヶ月だった 


この春、娘の大切な門出を 

家族で祝うことができた 


夫婦でのんびり色々なところに 

出かけ、美味しいものを

いっぱい食べた 


会いたかった人にも会えた 


告知された余命宣告を超えた時間を
過ごせていること 


周囲も驚くほど一時、

痩せてしまった夫が
以前の姿に戻れたこと 


そして夫が元気に職場やジムに 

行けていることに感謝しながら 


私もこの日々を生きている 


ふと、時限爆弾をいつも隣に

置いているような気持ちにも

なるけれど 


この春を
このGWを 

家族で笑いながら過ごせるように

祈りながら 


今日の夕方から
間違いなく副作用で苦しむであろう
夫を見守っていこう