夫は抗がん剤の副作用が
少し残り
だるい感じはあったけれど
食欲はあった

2人でお昼ご飯を終えて
せっかく晴れたし行こうか☀と
2人で近場でお花見をした

娘は相変わらず
お友達との用事がありパス

家族3人でのお花見は
土曜日にする予定

今がまさに満開の桜

世の中に沢山の花があるのに
やはり桜に惹かれてしまうのは
私が日本人だからなのか

18歳のとき

京都の円山公園で夜の
枝垂れ桜を見て

あのあまりの美しさ
神々しさを目の当たりにしたことが
最近の出来事に思えるけれど
あれから随分、私も歳を重ねた


平日だけれども
桜並木には沢山のお花見客がいて
お花見気分を更に盛り上げる

久しぶりの青空のもと
やはり桜というものは圧巻の美しさ

そして、風で少しずつ花びらが舞う
散り始める桜

それを見て
殊更に切ない気持ちになるのは
何故だろう

夫と一緒にお花見をする
2人で笑いながら桜並木を歩く

出会って23年
結婚して18年
ずっと当たり前の恒例行事だった

今年は胸の奥がツンとして
特別な気持ちになるのは
どうしてなのだろう

余命宣告されて初めての
お花見だから?

私達に来年のお花見が
保証されていないと思うから?

でも来年のお花見を
保証されている人なんて
この沢山の花見客の中で
私を含めて誰一人いない

それでも皆、今この時を楽しみ
愛おしむ

この春の桜が
夫が見上げる最後の桜には
絶対にならないで欲しいな

来年もその先も
一緒に桜並木を歩くんだ

主治医も水曜日の受診の時に

次は娘さんの
6年後の高校の卒業式を
目指しましょう!と
話してくれたんだから

未来は確かにここにあるはず

来年も必ずまた夫のそばで
一緒に桜を見上げるんだ