夫は
昨日無事に
退院し

まだ沢山では
ないけれど

麺やパンや果物や
お菓子など

普通のものを
ちょこちょこと
食べている

もうこの際
栄養バランスなんて
どうでもいい

とにかく
カロリーになり

夫が
食べられるものを
少しずつでもいいから
食べてほしい

顔色もよくなり

確実に
元気になっていると
傍目にも思える

もちろん
休み休みでは
あるものの

簡単な家事や洗車、
買い物などもこなしている

昨晩は

本当に久しぶりに
家族3人で
我が家のテーブルで
夕飯を囲めた

それだけで私は嬉しくて
泣きそうになる

娘の他愛ない
学校の話を聞いて
笑いあう

ずっとずっと
手の中にあった
当たり前の光景が

今はきらめく
宝石のよう

ああ
夫は
ここまで戻って
きてくれたんだ

この先
副作用の酷かった

抗がん剤と
夫が
どのように付き合っていくのか

不安も沢山あるけれど

来週の外来で
主治医と相談しないと
なにも始まらない

きっと主治医も
色々な手を
考えていてくれている

まだまだ
夫と一緒に闘える

うん
大丈夫

私の両親も

夫の退院を見届けたのち

飛行機で
故郷へと
戻っていった

今回のことで
私は

両親に
精神的に
ものすごく
支えてもらったなあ、と思う

もう40歳を過ぎた
自分だが
両親の前では

子供のように
泣きじゃくった

また
私が来てほしいときに
いつでも呼んで!

駆けつける!と
そう言ってくれて

私は
一人じゃない

隣に夫がいて
娘がいて
家族がいて
親族がいて
周りの人がいてくれる

そう

ここから
未来を見ていこう

そう思えた