昨日(と言っても6日)の『今日の出来事』だったでしょうか?
 なんでも10月に発生した中越大震災の被災者の下にバイク愛好者達がサンタクロースになってプレゼントを持って来たそうです。
 その時にテレビ画面にはみんな笑顔で喜ぶ姿が映っており、見ているこちらもほっとしてしまう程でした。

 ・・・・・まてよ。

 でも多分、

 この中で

 仲の悪い者どうしっているよな・・・

と考えてしまいました。
 そもそも、「皆が協力して被災後の生活にあたっています」とよく聞きますが、共同して避難生活をしている人の中にも普段の生活上ならば「こんな奴といっしょにいたくない」と思う事だってあるはずなのでは?と自分は思ってしまうわけです。
 
 そこで思い出したのが『社会契約論』を記し、後にその思想がフランス革命の大きな原動力となるルソー氏の考えでした。
 高校の政治経済や倫理の時間では彼は民主主義の単元でお世話になります。 そこではホッブス氏、ロック氏と3人でそれぞれの考えを比較します。
 比較項目の中で「自然状態」と言う物があります。これは、人間が社会・国家と言うカテゴリーから解放された場合、どのような状態になるか3人の考えを比較していろわけです。
 ここで、ルソー氏は自然状態を『自由・平等で理想的状態』と言い、「自己保存の関心」と「あわれみの情」だけにもとづいて生きると述べており、現在の社会(文明が発達した社会)では、貧富の差や財産など、人間が自ら作り出した物で自由が縛られ、平和が崩れ去ると言っております。
 
 被災した方にはこの様なことを申し上げて誠に失礼と思いますし、怒りを通り越して呆れなさると思います(現に、私の実家は被災の中心、新潟県の長岡市です、そのことからすれば親から殴られそうです)。しかし、思ってしまいました。

こうやって互いが助け合って生きてゆくことが
                   人間の本来の姿なんだと。


 被災によって、貧富の差や、財産の問題などは普段の生活よりはるかにその重要性を失い、如何に、明日の生活を平和に迎えることができるのかを考え、生活する。   
 まさしく、今回の震災で被災した方の現状がルソー氏の自然状態とマッチングして見えた昨日の深夜でした。
 「まあ、そーゆー1日遅れの記述もあります」
 では。