本格的な鬱になった、義母。
「もう、何にもしたくない。眠い。でも、寝てても落ち着かない。
気になることとかが、アタマに浮かんできて、寝ていられない」
「今、気になるのは、生協の注文?考えこんじゃって、辛そうだね」
「そうなのよー」
昨日は、自分で管理している、生協の注文に悩んでいた。
配達の日は、届くまでソワソワ。
寝ていても、気になって仕方がない
いつ届くんだっけ?二時半?それまで落ち着かないわ
今日の晩御飯は、届いたおかずを作ればいいのね、届くまで落ち着かないわ
ちゃんと頼んであるかしら、落ち着かないわ
届いてみたら、おかず以外にも、頼んだ覚えのない物が来た
これは、生協側の間違いじゃないかしら?
嫁ちゃんに聞いたら、先週のワタシが頼んだんだって、言われた
まったく覚えはない、なんでこれを頼もうって思ったのかしら?
お肉なんて、お料理しなきゃ食べられないじゃない、困ったわ
(頼んだ時は、焼くだけでしょ?と考えている義母)
じゃあ、ワタシじゃなくて、嫁ちゃんが欲しくて頼んだんじゃないの?
それならそれでいいのよ?あげるわよ?
え?ワタシが頼んだんだって?
そんなハズない…
で、またカタログと注文書が届いたから、頼まなくっちゃ
なにを頼めばいいんだっけ?
カタログはたくさんあって、見るのも大変で、ウンザリしちゃう
(食品カタログだけ見ればいいのに、全部目を通さないとイヤなんだって)
車を取り上げられて、自分で買い物に行かれないから、お昼に食べれそうなものを注文しなくちゃ
(そうして、アレコレ頼んでも、あとで忘れて悩む)
あー、カタログを見るのも、注文書を書くのも、やりたくない
「生協、やめちゃおうかしら、もう負担で苦しい…」
おかずキットはその生協も含め、週7日分、届く。
義母が寝込んでいても、嫁が足りないものを見繕って、買ってきてあげている。
万が一、義父母の冷蔵庫が空になったとしても、二世帯なので2階に食料がある。
食いっぱぐれる心配は、まったくない。
こんな、恵まれた環境下で暮らしているのに。
”今まで通りに暮らすべき”
そのこだわりが自分を追い込んでいるとは、思っていないんだろうな。
「鬱のあいだだけ、代わりに注文してあげようか?目に入ると、気になるんだろうから、カタログごと、預かろうか?」
そう提案しても、ウンとは言わない義母。
まあね、生協から解放されても、今度は別のことで悩むだけだし。
こちらがどう言っても義母の思考は変わらないし、鬱の辛さはわかってあげられない。
だから、出来る手伝いをするだけ。
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