続きです。
義父の二つある口座の一つを解約することになったのだが、
解約するほうが親口座、残すほうが子口座だそうで、
書類がもう一枚いるし、時間もかかると言う
かろうじて名前が書けるだけの義父。
いつまで自分で歩けて、署名が出来るのか。
「やっぱり、今日、ひとつと言わず、いっそ全部解約しようよ」
「今日は一つだけでいい」
銀行で揉めるわけにも行かず、義母の言う通りに。
だって、義父に判断能力がないのは明らか、資産凍結でもされたら、困る
待つ…
落ち着かない義父は、夫と外をふらついて、時間をつぶした。
「解約一つでも、こんなに大変なんだよ。全部、解約したほうが!」
「全部解約して、どうするのよ」
「だって、もう一つも解約するとき、またこれをやるんだよ?
この銀行は遠いし、今、義父が自分で歩けて、字が書けるからいいけど、
これが出来なくなったら、解約出来ないよ?」
「・・・」
「あのさ、キツイこと言うようだけど、口座をたくさん持ってて、管理が難しくなったら、子どもに迷惑かけるよ。
義母さぁ、歳を取ったら、子どもに迷惑かけても仕方ないって思ってるの?
そんなこと思ってないでしょ?子供に迷惑はかけたくないって、思ってるでしょ?」
「迷惑かけないわよ。だから、
自分でやるって言ってるの(即答)」
「はぁいつまでも自分でやれたらいいけどさ、義母、もう77歳で、物忘れもあるよね。
それを考えたら、この先、子どもに迷惑かけないように、片付けて行こうって、思わないの?」
「だって、何でもかんでも解約して、現金にしてどうするのよ。
こうやって、また、来ればいいんでしょ?」
「だけどね、この銀行は遠くて、連れてくるのも大変なの。
義母が、自分で行けなくなった時点で、取引はやめるべきでしょ。
自分で行ける、近くの地銀があるでしょ?」
「良いわよ、ここに来るのは、義姉🐶に頼むから」
「あーそーですか
こうやって、1時間も銀行にお付き合いしてるのに、義姉ちゃんに頼むって聞かされて、やってらんないわ」
「だってこの銀行は、いつも🐶に、通院のついでに寄ってもらってるから…」
「通院ついでの時は、義父はいないでしょ!」
「(戻ってきた夫)…まあ、とりあえず、一つは解約できたし」
”私は自分でやれてるんだ”が、義母の生き甲斐。
いつか出来なくなる、って認めたら、イコール死、ぐらいに思っている。
私がやる、って必死なのね
友だちの親は、70になったとたん、不動産も含めて資産を処分してくれたそう。
一応、うちの親も、断捨離してると言っていて、行くたびに、モノが減っている。
違いは、認知症のせいじゃなくて、元々の考え方だよね、
あ~あ