義母は、夕食はお料理キットを調理する。
今日のメニューは、どんぶりもので、2人前だった。
野菜を炒めて取り出して、どんぶりゴハンにのせておき、
別にお肉を焼き、だし汁をかけて、ひつまぶし風、だって。
ちょっと複雑だよね…義母が作る過程を見守ることにし、
ついでに、言いたかったことを主張してみた。
「これは2人前だからね、義父母の二人で食べ切ってね。」
「多いわよ」
「あのね、二階におすそ分けしてくれなくて、良いんだよ。
これ以外のおかずはないんだから、義父に十分、食べさせてね」
毎日のように、半分も食べずに、2階にくれるのだ。
おすそ分けで、役に立ちたいのか、感謝されたいのか…
ありがたいが、食べてくれ~
ずっと嫁が隣で見張ってたら、イヤだろうから、
先のセリフを言ったあと、一旦、台所から離れた。
戻ってみると、
先に炒めた野菜は半分だけ取り出して、一緒にお肉を焼いていた。
「どうして、半分野菜を残したまま、肉を焼くの?」
「多いから、残しておくの」
「だからこれを全部食べて。二階にくれるほうが困るの」
また一旦、離れ、
焼けた肉を、キッチンバサミで切っているところに、再度、うるさい嫁登場。
「こっちの肉は切らないの?」
「これは、あとでお宅が食べる分」
「だから今日のメニューは二人で全部食べて」
「・・・」
「あれ、ちょっとこの肉、はじっこ焼けてないから、ちょっと待って」
うるさい嫁、ついに主導権をにぎる。
肉を焼きあげて、全部、二人のどんぶりに乗せてあげた。
「全部、乗せちゃだめよ」
「大丈夫だよ、義父のほうを、多くしておいたからね」
「お宅にあげる分がないじゃない」
「いらないよ」
どうしても、お料理キットは二人では多いと言い張る。
お願いだから、義父に、十分食べさせて。
「あの人だってそんなに食べない」
「出したら、出しただけ食べちゃうんだから」
それも、一理あるんだけど…義母の基準は少なすぎるんだよ。
義父は自分で冷蔵庫から出してきて、飲んだり食べたりは出来ないので、
食事をちゃんと与えないと、ネグレクトになるんだってば