体重移動について | So-kunのブログ

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好きなゴルフと音楽のことについて色々と書いてます。
ゴルフは始めて5年くらい。大して上手くないのに、スイングについて語ったりします。
生あったかい目で見てやってください。

なんかで見たんですが、よく雑誌などで見る「体重移動」の解釈についてちょっと書いてみます。

僕は仕事でSE的なことをやっていましたが(一応、今もそうですが)、昔の上司には

「言葉の定義というのはもの凄く大切だ。ちょっとした言葉のニュアンスで大きく認識がずれることがある。起こる誤解や問題の原因の大半が言葉の使い方の間違いから起こるんだ」

ということを口酸っぱく言われました。
本当にその通りだと思っています。言葉って本当に大切なんですよね。

そんなこと、どっちだっていいだろう、、と思いがちな些細なことでも、掘り下げていくと実は大きく認識に隔たりがあった、なんてことはしょっちゅうあります。


ゴルフでもこのような誤解を起こしやすい「言葉」というのが沢山あると思います。

「体重移動」ってその中の1つなんじゃないかと思うのですが、そもそも体重移動って何?と質問しても返ってくる答えが人それぞれな気がします。
それって、要するに明確になってないってことですよね?

本当に細かいことを言えば、体重移動ではなく「荷重移動」というのが正しい表現だと思うのですが、まあ言葉そのものは良いとして、肝心なのは意図している意味ですね。
テークバックで右足に体重が移動し、ダウンスイングで左に移動するというのは、体の重心が右足に偏ったために、左足よりも右足に多く”荷重”がかかっているという状態です。

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はい、ここで「重心」という言葉も出てきましたが、これも体重と混同されがちな概念です。
僕は、よくいわれる体の重心というのは体全体のバランスの中心になるポイントと解釈しています。

要するその1点で支えたら前後左右、どちらにも傾かずにピッタリと静止するバランスの中心点という意味だと思っています。(重さが集中しているとか、質量が一番大きいところではありません)

なので、支えるポイントが重心から少し左に外れると、バランスは逆の右に傾くわけで、重心がずれることで、そこに”荷重”が発生するわけですね。

前傾している人間の重心は、多分おへそあたりじゃないかと思います。(細かく言えばおへその表面かそれよりもすこし空中に位置するあたり)
普通、武道などでよく出てくる「臍下丹田」という(おへその少し下)のが人間の体の中心といわれますが、スイングのアドレスでは前傾しているので多少はずれるはずです。



スイングの軸、中心は背骨(背中側)なので、重心から大分(お腹の厚み分)ずれています。
これは携帯などのバイブレーターと同じで、偏心した物体が回転するわけですから、明らかに左右に力が発生します。
テークバックで右に回転すれば、重心(お腹側)が右に移動するので、当然右足全体に荷重が移ります。
そしてダウンスイングでは逆回転により、重心(お腹側)が左に移動するので荷重は左足にかかります。
このとき、回転が速ければ、バイブと同じ原理で、左方向へ発生する力を強く感じます。
この水平方向へ発生する力が体重移動の力と解釈しています。

要するに、正確に言えば
下半身を左に水平移動させることが体重移動ではないんですよね。体を正しく回転させれば、体重移動は自然に発生するものだと言えます。

スタック安堵チルトは体重移動しないとか、リバースピボットなスイングというのは、この説明をすれば誤解であることが解ります。
ただ、ジム巻くリーンもS&Tも、ダウンスイングで下半身の水平移動は最重要視しています。

これは体重移動の目的ではなく、軸を正しくセットするため、荷重移動を正しく行うための予備動作というものです。

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実はこれ、メチャメチャ重要なことだと思うんですが、下半身を左に移動=体重移動と解釈すると正しく理解できないかもしれません。

このように言葉の意味を誤解していることで、本当に大切なことが正しく理解できていない・・・そういうことって多い気がします。
単語一つ一つの意味を吟味して、言葉の真意を掴む意識が必要なんでしょうね。