The Flail(2重振り子) | So-kunのブログ

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好きなゴルフと音楽のことについて色々と書いてます。
ゴルフは始めて5年くらい。大して上手くないのに、スイングについて語ったりします。
生あったかい目で見てやってください。

さて、しばらくはマイブームなのでTGMネタでいこうと思います。

今回は用語まとめの中の「エンドレスベルト・エフェクト」みたいに、TGMの本の中で特定の物理現象のモデルとして説明されていることについてです。

「The Flail」

と書かれているのですが、これは”殻ざお”のことみたいです。
こんなやつですね↓

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稲や麦などをバンバン叩く道具らしいです。
ヌンチャクの方がイメージしやすいでしょうか。

この殻ざおの原理は2重振り子の原理のことだと思うのですが、2重振り子ってなに?と言う人は、下の動画を見てください。



2本のアームがそれぞれ自由に振り子運動をするのが2重振り子です。
動画の最初では、2つの振り子の連結部を固定した状態で動かしていますが、この状態は1重振り子(単振り子)ですね。

2重振り子にした場合、一見ランダムに動きまわる振り子ですが、上側の振り子が下降するタイミングと、下側の振り子が下降するタイミングが一致したときに、下振り子の加速が尋常でないことが分かります。

この原理が2重振り子の原理で、重力と遠心力に任せたまま、滑らかに上の振り子の加速に連動すれば、物凄い加速が発生するのです。

(よく動画を見ると面白いことに気付きますが、下の振り子が大きく加速するのは、上の振り子と下の振り子が縦に一直線になった瞬間ではなく、少し上の振り子が行き過ぎたくらいの地点だということです)

この振り子の数が多くなればなるほど、連動した加速が倍加される理屈です。

察しの良い方は振り子の動画を見てピンと来たと思いますが、上の振り子が左腕、下の振り子がクラブに相当します。

この2重振り子の原理を見ると、なぜグリップは極力ゆるい方が飛ぶのか、非常に理解しやすいと思います。もしグリップをギュッと握れば、動画の最初のように、ただの1重振り子になってしまいます。

また、僕も長い間、誤解していたのですが、

「もし、上手く2重振り子の原理でクラブを加速できるなら、そこに右手の押しを加えれば、もっと加速するじゃないか?」

と思ってしまいます。
しかし・・・・2重振り子は重力と遠心力に任せてリニアな加速を得なければいけないので、右手の押しを加えた瞬間、それはグリップを支点とした、ただの1重振り子になってしまいます。
(外力を加えてしまうことで、2重振り子の連動した加速をぶち壊してしまうということです)

このことからスインガーがなぜ”右手の押し”を加えることが厳禁なのか、理由が理解できます。


2重振り子の原理はスインガーが最大の効率で飛距離を得るための極意だと思います。