舞台裏 | 住民票を冥界へ

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煩悩フルで解放です。

人間の足指は、生々しさこそが魅力的なパーツだ。

よって何もしない方が素敵だ…と、個人的に思う。
カラフルなネイルの足も、それはそれでかわいらしいのだが、いまひとつ剥き出し感に欠ける。

大切なのは皮膚の色と質感、そして爪の形だ。
うっかり深爪をして芋虫のような足指になった日には大変。
足の爪は伸びるのが遅いし、私の会社は制服でストッキングの着用が義務づけられているため、かなりの期間を芋虫を目の当たりにしながらやり過ごさなければならない。

生ポイント獲得のためには、限りなく素足の状態。すなわち、ネイルなしの足指が望ましいことは既に述べたが、いかんせん、私は足の爪が汚い女だ。

学生時代、足の上に砂袋を落として以来、私の足からは茶色く変色した清潔感まるでなしの爪がはえてくる。

十数年来ずっとこうなので、恐らく爪の成長にとって致命的な部分がやられたのだろう。

残念だが仕方あるまい。
人口爪も天然変色爪よりはましだろう。

庶民の美容活動の舞台裏は大概滑稽だ。100均はここでも大活躍。茄子の足指パッド、そしてかかとのシリコンカバーは最早生活必需品となっている。

もう少し耽美に生きてみたい…