秋ですねぇ。
お天気も良く、朝は雪化粧の富士さんもきれいに見えました。
富士山の写真は無いです・・・すみません。
今日は久しぶりに金沢区から鎌倉への朝比奈峠を歩いてみました。
本来は”朝夷奈”であって、朝比奈ではないですし、朝比奈”峠”でもなく切り通しなのですが、
むかしから友達同士では朝比奈峠、と呼んでいたものですので、つい。笑
国の史跡です。
ここいらを歩くと、首都圏とは思えないような自然がいっぱい残っています。
国の史跡なんですが、金沢区側に切り通しの一部を削って、通称”横横”=「横浜横須賀自動車専用道路」と呼ばれる道を造ってしまいました・・。(写真左上)ちょっと興ざめです。この写真のところあたりからむかしの武蔵の国と相模の国の境になります。
馬頭観音さんなどが並ぶ道を上がっていきます。ここの写真はあちこち載ってますね。
この切り通しは、緑豊かな里山を抜けていきますので、日当たりが弱いのと、湧水でややウエッティーなんです。
杉の木立の中を抜けていくと手前の切り通し部になります。↓
800数余年むかしの遺構です。重機もないのによくここまで掘り下げたと思いますね。
↑やぐらがかなり上の方にある部分は、おそらく鎌倉時代以降に掘り下げたからでしょうね。
↑やぐらの中には朽ち果てた五輪塔が残っていました。どなたのお墓だったのでしょうか・・・。
それにしても、ものすごい数のやぐらです。もう半分以上土砂に埋もれてしまったり、崩れてしまったものも多数あります。
↑山側(相模側)には一部、石と砂で補修した跡も露出しています。いつ頃の補修跡かは不明です。
↑ここが朝比奈切り通しの最頂部です。峠と呼ぶにふさわしい雰囲気ですね。
左に行くと熊野神社です。鎌倉の位置に対して、ここ朝比奈峠は北東に当たる鬼門のため、頼朝が”勧請”(真心こめて仏に願って説法を請い,仏が永遠にこの世にあって人々を救ってくださるようにと請願する意=コトバンクより)し、建立した神社です。
日当たりのよい丘の上に建つ熊野神社。杉林のなかったころは六浦の港や、上総、下総が見渡せたことでしょう。
この奥を行くと、果樹園経由で三郎の滝へ降りて、切り通し道に合流します。
そちらへは後日行くことにしましょう。
↑大切岩のある風景。 最頂部の岩にはおそらく鎌倉時代以降に掘られたと思われる魔崖仏があります。この切り通しを通る人々を見守ってくれているのでしょう。自分の学生時代に見たと同じ風景が残っているのはうれしいものです。
↑ちなみに魔崖仏のある大岩は大きく掘りこまれていて奥に穴が3つ開いています。
やぐらと違って上部が無いので、ここに支柱を入れて2層、3層の建造物を造り、おそらく切り通しの監視所のような役目の場所としていたのかもしれませんね。
↑安永の文字があったので1770年代の江戸時代の石碑です。
鎌倉が観光地化された名残(まぁ今も鎌倉は観光地ですね)でしょうか。
↑やがて道には左右の崖から湧き出した水で濡れはじめます。
むかしからこの状態は変わってないですねぇ。
朝比奈で有名なお地蔵さま。
いつまでもここを通る人の幸を願ってくれるといいですね。
そして、もうこの場所あたりでは脇の掘りには水が勢いよく流れるほどの水量になっています。
↑峠道より外れて切り通しの上を行く道に登ってみました。木々が茂って展望はよくないです。この辺りは常緑樹が多いので通年青々としてますからねぇ。鎌倉時代にはこの上からの切り通しを通る敵を射るには格好の場所だったのかもしれません。(当時はこんなに木も生えて無かったのかもしれませんから)
で、正面には鎌倉霊園が・・・。ときおり墓参者を呼ぶアナウンスが聞こえてきます。
切り通し道の脇の流れは小さな滝をいくつも作っています。癒されますねぇ。
↑こちらは十二所果樹園からの合流地点にある支流の三郎の滝。名前は朝比奈切り通しを開拓した朝夷奈三郎義秀からつけられたそうです。ちなみに、ここ三郎の滝付近が下の記す上総広常の暗殺現場だったとするようですが・・・。
↑鎌倉5名水の一つ、大刀洗の水。
その昔、源頼朝が上総広常が謀反を企てたとして重臣の梶原景時に打たせたときに、梶原景時が刀を洗ったとされる水です。
ん?ということは三郎の滝の水で洗わなかった?なぜ、わざわざここまで歩いてきて洗ったのか??
想像してみるのも面白いですね。
(ちなみに上総広常は謀反など企んではいなかったことが判明し、頼朝はものすごく後悔したとか・・・)
朝比奈切り通しからあふれ出す湧水はやがて大刀洗川と名を貰い、この先、滑川と名を変えて太平洋に注ぎ出ます。
↑県道204号金沢鎌倉線と合流するあたりの道標。
もうこの辺りでは、大刀洗川に小魚が泳いでいました。
(もう少し下流に行くと、鯉が泳いでいますよ)
↑なぜかまっすぐ鎌倉・・・杉本寺方向に行かず、逗子ハイランドに入っていく・・・笑(路上の地図より)
なぜって、富士山見たいから。
ここいらで高いところと言ったら、あら、また衣張山ですかね。
逗子ハイランド側から先だてのコースと同じで衣張山に登ってみたけれど、富士山は見えませんでした・・・。
ぽかぽかの暖かいお天気です~。
山頂のお地蔵さんも小春日和に暖かそうですね。
衣張山山頂でかなり遅いお昼を取ることにしました。・・・って、事前にそうするために登山用ガスコンロと水たくさん持ってきました。
サンマーメンは横浜のシンボルです。よく学校帰りに友達とラーメン屋に食べに行ったけど、ラーメン屋の普通のメニューだと思って、社会人になってから東京のラーメン屋にサンマーメンが無いのを知った時に、カルチャーショックを受けたことがあったものです。
(生馬面と書いてサンマーメン。サンマは入っていませんよ~。)
で、この前の逆コースで逗子の大切岸到着~。
この鳥はイソヒヨドリというらしい。海外では亜高山帯の鳥らしいです。
穴のあいたところから見た風景・・・。
秋の夕日の大切岸。
↑こちらは逗子の名越切り通し再見参。
切り通しとしては、朝比奈の方が深いですかね。歩きやすいのは名越切り通しのほうです。
二切り通しを歩くのは久しぶりでした。
今回、朝比奈切り通しから逗子の名越切り通しを歩いて、夏だったらもう少し歩けたあろうか、なんて思いました。
暑いのは平気なもので。笑
鎌倉へ出なかったのは単に鎌倉駅の混雑を避けるために逗子まで足を延ばしたのが理由です。
逗子駅に止まっていたお座敷列車「宴」。
こんなのも走ってるんですねぇ。わたしゃ鉄道お宅ではないですが、珍しいから撮ってみました。
これが出て行ったあとに入ってきた電車で帰路に着きました。