ジブリ映画「千と千尋の神隠し」で、海の中を走る不思議な電車がありました。

 大きな荷物を持った人々が乗る「中道」行きの電車です。

 千尋が乗る電車は6番目の駅に向かって走るうちに夕方になり、車窓から見える「沼原」駅に降りるは年配の男女や南洋の島にあるような家、踏みきりに立つ大人と子供・・・などなど。

 そして、夜になってネオンが車窓を飛んでいくのが印象的でしたね。

 電車のモデルは、東京の江戸東京たてもの園にある都電だそうですが(これは前回のブログで載せてます)、海の中を走る電車は乗ったことがないですが、海が見える電車はたくさんありそうですね。

 今までの中で「江の電」が一番海に近かったのですが、今回、行ってみたかった隣が海!という駅に行きたくて、鶴見線に乗ってみました。

 でも、乗ったのは鶴見からではなくて、これもレアものの「国道駅」から。

 「国道」と名付けられたのは、御覧の通り、国道15号線(旧国道1号)とクロスしたところにあるから、というのが起源らしいです。

駅の入り口には戦時中に米軍機の機銃掃射の跡がいまだに残っているのが見えます。

(写真右手のネットがかかっている部分に多数の穴が開いています)

高架駅の下はご覧の通り。

営業しているのかわからないような店舗と・・・

改札口前に、なぜか民家風の玄関ドアまであったりで・・・。

KEY STATIONの看板が残る自販機コーナー。

皆さんも、これが何のお店だかわからないようで・・・。

KEY・・・横浜・・・自販機・・・Coffee?

KEY COFFEEさんよりもっと前にやってた駅中風喫茶店かも?と思ったのは自分だけかな。

左手にはそのまま下りプラットフォームにあがる階段と反対登りホームに行く通路がアーチを横切ってます。

手前の「とみや」さんはもう営業してなさそうでした。

線路下をそのまま使った、当時では珍しいアーケード商店街だったのでしょうね。

雰囲気のため露出をアンダーにしていますが、実際はもっと明るいので、女性の独り歩きでも大丈夫そうですね。

張り紙禁止も壁もレンガも昭和!

もともと無人駅なのですが、ちっちゃい改札にほのぼのとしてしまいました。

左手のレンガ塀の下に、いかにも昭和なゴミ箱発見!

(これがごみ箱だなんて平成人にはわからないでしょうな)

おっと、こちらはおそらく防火用水入れですかね。

自転車はレトロではないけれど、雰囲気出してますね。

改札前から国道を見たところ。これだけで昭和生まれには懐かしさがよみがえってしまいます。

改札を入って登りフォームに行く橋があります。

橋の上から下を覗くと・・・・。

ちょうど電車が着いたあとで、改札を出る人が結構います。

 この駅、1930年(昭和5年)10月28日に開業した当時のままだそうで、アーチ状の架線柱がモダンですね。

 

 下りフォームから見たところ。

 さあ、電車が来たので乗りましょう。

 3両編成の可愛い電車です。

しばらくすると・・・・。

もう、海がすぐそこに!

プラットフォームに潮の匂いがして波音が聞こえます。

おお、「千と千尋の神隠し」の沼原駅のような風景がそこに。

こんな景色、初めてです。

昔は東芝さんの専用駅だったので出られなかったのですが、今は小さな公園が出来ていてそこには行けますから、好きなだけのんびりできます。上の写真の左が駅。すぐ下が海ですね。

 数本見送って・・・・。

 都心に近いのに、こんなにローカルな雰囲気は珍しいですね。

 駅からは横浜ベイブリッジも見えます。(↓)

こうしてまだ生きているうちに、行ける場所はどのくらいかな。