なんにも知らない奴は
言うのさ
あなたみたいな
お嬢様は
少しくらい
苦労したほうがいいのよ
とか
あなたは
恵まれてるのよ
あなたは
いいわねぇ～
とかね
そんなやからには
言いたくなるのさ
そんな台詞を言える
あんたのほうが
よっぽど
おめでたくないかい？
わたしが
3年前に
味わった地獄を
あんたも
味わってみてごらん
あんたも
心に硫酸を
かけられてごらん
心壊されずに
その壮絶な苦しみに
耐えぬけたら
その台詞を
言ってくれ
でも
もし
その地獄を
くぐりぬけたら
そんな
浅はかな
やっかみ混じりの台詞は
もはや
あんたの
心には
浮かぶことは
ないだろうけれど...
心の硫酸の傷は
目には見えない
だけど
心に硫酸の傷を
負ったものは
他者の心の硫酸の傷が
みえるようになるのさ
そこに
みえるのは
傷痕の絆
その時
私たちは
同士であることを
悟るのさ
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