心療内科にかかり始めてから
はやいもので2年以上がたった
30分くらいの
泣きじゃくりながらの初診のあと
いまの主治医の先生が
柔らかい声で
手を優しく肩にかけおっしゃった
白雪姫さんの心は
無数の傷でいっぱいですよ
傷を癒し回復していく為には
暖かい助けが必要です
ひとりではできません
一緒に歩いていきましょう
あの頃のわたしを思うと
またあの頃の
ほんとのわたしの姿を
知っている人なら
いまここに このように
わたしが笑顔さえ浮かべ
生きていることが
ある意味
奇跡的のようなことに
思ったりするかもしれないと
思ったりする
それほど
あの頃のわたしは
ほんとに酷い状態だった
いつも いつでも
死にたくてたまらなかった
睡眠薬を飲んで寝て起きた朝も
また睡眠薬を飲んで
ずっといつまでも
寝てしまいたくなるほど
覚醒していることが
恐怖でたまらなかった
味覚もはたらかなくなり
ものを食べるenergyも
全く湧いてこず
7キロ以上痩せた
でも
治療の効果もあり
すこしずつ良くなり始めた頃
なんでもないほうれん草のお浸しを
ある日 一口食べた時
ほうれん草が
ちゃんとほうれん草の味がして
ほんとうに ほんとうに
なんて美味しいんだろうと思った
ほんとうに それが
嬉しくて 嬉しくて
涙がでた
どんなに回復して
どんなに元気になって
美味しいものいっぱい
美味しく食べれるようになっても
あの時食べた
ほうれん草の味は
わたしにとって
どんなご馳走にも勝るものだ
そしてその思いを
いついつまでも
決して忘れてはならないと思った
あの頃のわたしに
真に心から暖かく寄り添ってくれ
真心をいつも贈ってくれた人達を
いついつまでも
忘れずにいるように
みんな ありがとう
ほうれん草さん ありがとう