疎外感とともにきつねうどんを啜る | 世間は私が思うよりも甘くはありませんが、あなたが思うよりも厳しくはありません。

あの子から、

「お昼御飯はみんなで食堂で食べよう」

ということになったと、メールがきていたので、

今日はお弁当を持ってゆきませんでした。


母に、

「今日はみんなで食堂で食べるの」

といったら、

「珍しいね」

と笑っていました。



だから、今日のお昼に、みんな何ごともなく、

いつものようにお弁当を取り出して、食べようとしたので、

すごく驚いたのです。


お弁当を出さずに突っ立っている私に、

みんなも不審な顔をします。


そこで、あの子は、

「今日、藍海さん、食堂なんだって」

と、手元のお弁当を広げながら、みんなに伝えました。


もう、机も移動済みだし、お弁当を広げている子もいるし、

みんなもなんだか困惑気味だったので、

とりあえず、一人で食堂に向かいました。


みんなグループを作って、楽しそうに食べているなか、

ようやく空いている席を見つけて、

独りできつねうどんをすすりました。


なんだか嗤われているような気がして、

きつねうどんの味はほとんどわかりませんでした。


残りのお昼休みは図書室で過ごしました。


教室に戻ると、あの子とみんなが楽しそうに話していました。



家に帰ると、母が

「食堂、どうだった?」

と聞くので、

「味はまぁまぁだけど、みんなで食べると余計おいしい気がする」

と答えておきました。



蹴落とされるのは、私のようです。