無邪気な顔で
無邪気な声で
みんなに明るさをふりまくらしい
先刻
生まれたての花を蹴り落とす天使ふたりをみた。
これが神のお望みだと
言わんばかりに、執拗に花を蹴り上げる天使
狂気に満ちたその笑顔に
純粋など微塵もなく
いや、この狂気こそ純粋なのかもしれないとも思った。
彼らの中に委ねられた
真実の行方
果たして
彼らは悪なのか
天使が悪なのか
そもそも世の事象を正義と悪で分けることこそ悪なのか
天使と子供を結びつけることが悪なのか
性善説と性悪説が悪なのか
何も感じないことが悪なのか
生まれたての花が悪なのか
その花のひとひらの命を思うことこそ悪なのか
正義と悪に疑問を持つことさえ悪なのか
いくら考えてもわからないので
とりあえず
天使が執拗に落とした花びらを
暖かい土の上に還してみた。