うた戸惑いなく突き刺したこの嘘はくせになるほど甘いばれないようにとまた、この罪を重ねるのだろうか。握りしめた携帯電話、いつもと変わらない1DKの部屋。冷蔵庫のドアは開けっ放しで、僕はただ、この甘みを覚えてしまう前に誰かを傷つけてしまう前に目の前にあった檸檬を皮ごとゆっくり咀嚼する。